03.09.27 喜びに水を注せ
 敬老となるも老後となるなかれ。

 なのである。「老人を敬うのは良いことだけど、自分が老人になってからそれを言い出すのは困ったもんだよね」という意味である。もちろん、元ネタは「鶏口となるも牛後となるなかれ」だ。大きな組織の中に入ってペーペーでいるよりは、小さな組織で思い切り腕を揮おうではないかという意味である。「牛後となるも鶏口となるなかれ」と反対のことを言う人もいるんだなあ。お山の大将で威張っているのは格好悪いぜと。
 まあ、どっちもどっちな話である。小さな組織が大きな組織に成長することもあるし、大きな組織でも出世するかもしれない。何をやりたいのかということ、将来どうしたいのかということを抜きに語っても意味が無いのである。そもそも組織の大小をものの考え方の出発点としているところが間違いで、それほどありがたがる言葉ではないと思う。では、「老後となるも敬老となるなかれ」ではどうだろうか。「おれは老後になっても、老人なんて敬わないぜ」ということか。うーん。なんだかダメそうな人だ。

 といった話を敬老の日にしようと思っていたのだけど、すっかり遅くなってしまった。秋分の日まで過ぎてしまった。どうやら一番ダメなのは、わたしのようである。

 遅くなったのは、もちろん下の大作を書いていたからである。文章が長く写真も多かったため、書くのに時間がかかった。それだけではなく、望遠鏡を覗いている時間も結構かかっているのである。望遠鏡をセットして、デジカメで何度も撮り直しをしていたら、1時間、2時間があっと言う間に過ぎてしまう。ぼやぼやしていると深夜になってしまう。後は飯を食って寝ることになってしまうのだ。

 それに加えて、このところはテレビを観るのが大変なことになっている。スポーツ番組が目白押しなのだ。時間を取られて仕方が無い。先々週は世界柔道だった。その前は世界陸上だった。うん。それにしても今年は世界○○が多い。その前には世界水泳もあったし、世界体操もあった。もう世界○○だらけである。世界卓球もあった。愛ちゃんがベスト8に入ったとか。さらに11月にはワールドカップバレーもあるようだ。いや、ここは世界排球とすべきか。となれば、世界アーチェリーは、世界洋弓ということになる。世界羽球もあったようだ。って、別に世界○○に拘る必要は無いのだが。
 それはともかく、テレビ放映されてないものは当然観ていない。しかし、テレビ放映されている分を観るだけでも大変である。わたしの場合、それらに加えて毎週土日はサッカーを観ずにはいられないし、今月はサッカーの代表戦もあった。フル代表とU-22で二週連続である。で、今は女子のワールドカップもやっていたりする。さらにF1やK-1も観たりして、もうハードスケジュールなのである。スポーツ番組三昧なのである。

 えと、あの、言っても良いだろうか。ここの読者には阪神ファンの割合が多くて、かなり言いにくい話である。それでも話が進まないから、勇気をふりしぼって言うのだけど、好きな人に告白するくらいドキドキするんだけど、勇気を振り絞って言ってみる。えと……、最近テレビを見てると「阪神、阪神」って、うざくね?

 あっ、言ってしまった。まあ、選手、監督、その他関係者一同に関しては、おめでとうなんだけどね。テレビでの露出が多すぎなのである。もちろん阪神の話題をしても良いのだけど、さすがに多すぎてうんざりだ。そんなわけで、テレビで阪神の話題が始まると早く終われば良いのにと思ってしまう。世界柔道の時は、まいった。女子の団体戦決勝の最中である。突然放送を中断して、阪神優勝決定の瞬間に切り替えたのだから、もうブチ切れである。
 フジテレビは、いったい何を考えていたのだろう。皆が皆、阪神優勝の胴上げを見たいと思っていると考えたのだろうか。阪神の優勝は、全ての日本国民に知らさねばならないものだと考えたのだろうか。そんな一大事なのか。
 わたしは阪神よりも柔道が観たいからフジテレビを観ていたのである。それなのになんで柔道を観るのをやめて、代わりに阪神の胴上げシーンを観なきゃならんのだ? そもそも阪神ファンは、別のテレビ局を観てるだろう。胴上げシーンなど世紀の一瞬というわけでもない。後でも良いだろうに。そもそも、なんのためにチャンネルというのものがあるのだろうか。人の選択行為を蔑ろにしてしまうとは、チャンネルの意義を冒涜する行為である。

 そして、その夜のすぽるとである。月曜日恒例のマンデーフットボールを今か今かと待っていたのに結局やらなかった。大相撲もやらなかった。もう阪神の話ばっかり。もう良いよ。阪神が優勝したのはわかったからさあ。そもそも阪神が優勝することくらい8月頃にほとんど確定していたことである。阪神が優勝を逃したのならともかく、今更驚くような話でもない。もっと他にもスポーツの話題があるんじゃないのか?
 阪神の話題をやるなとは言わない。せっかく優勝したのだから、いつもより時間を取っても罪は無い。でも、番組のほとんどを阪神で埋め尽くすことはなかろうに。他のスポーツも少しくらいは放送してくれよ。藤田なんてせっかくオランダリーグ初ゴールを決めたんだから、褒めてやっても良いではないか。しかし、なんだか藤田って、こういう星の元に生まれてきてしまった人のような気がする。

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03.09.27 喜びに水を注せ−2
 プロ野球に関してはとうの昔に興味を失ってしまったからなあ。色々なスポーツの世界大会を見たり、あるいは海外で挑戦する選手を見ていると、どうもプロ野球には国体と同じくらいの興味しか持てなかったりする。しかも、6チームのリーグ戦ってのが釈然としない。もし、F1で6台しか走っていなかったとしたら、さぞやつまらないことだろう。
 それでも子供の頃は、結構野球が好きだった。ドカベンなんて全巻揃えていたし、巨人の星を見て消える魔球を一生懸命練習していた。結局消える魔球を投げることができないまま、野球をすることがなくなったのだけど、それでもプロ野球を疎ましく思うことはなかった。それが段々と疎ましく思うようになってきたのは、今回のようにテレビ局がプロ野球を優先してしまうことが目に付くようになってきたからなんだなあ。一番ひどいと思うのがフジテレビである。

 まあ、フジテレビって、昔からそういうところがあるからなあ。F1にしても、K-1にしても、今回の世界柔道にしても、とにかくスポーツを盛り上げるのは得意だ。ところが盛り上げるだけ盛り上げておいて、突然スコンと落としてしまう。F1で日本GPがあっても、日本シリーズを生中継し、F1を夜中の放送に持ってきてしまう。「今夜はF1&K-1祭り」とか盛り上げておきながら、その晩に野球中継を入れて予定の放送時間を変更してしまう。ドラマ等の人気番組もよく放送時間変更されてしまうなあ。まあ、いつものことだ。人気番組を放送する日に野球中継の放映権を取ってくるなよなあ。
 なんていうか、こういうところがプロ野球に対して「うざい」と思うところである。プロ野球ファンのために、プロ野球ファン以外の人が不便を強いられるのが当たり前のように扱われてしまっている。特に阪神が優勝した今年はひどいことになってしまった。「見たくなければ、見なきゃ良いでしょ」っていうのは、ある程度ありだとは思うが、ここまで露出が多いと見たくなくても押し付けられてしまっているようなものだろう。
 スポーツニュースだけでなく、一般ニュースまでひどいことになっている。阪神が優勝したら経済効果が云々って、まるで阪神の優勝に浮かれない人は、日本経済の足を引っ張っているみたいな言い草ではないか。いや、一番困るのは広島あたりのファンの人かもしれない。もし、広島が逆転優勝していたら、日本経済を停滞させた戦犯扱いされていただろうか。

 もっとひどいのは、阪神ファンの優勝騒ぎの報道である。別に阪神ファンがどれだけ喜ぼうと良い話である。大いに喜べば良いと思う。ただし他人に迷惑をかけないことが条件である。居酒屋あたりで騒ぐくらいは良いだろう。しかし、店の看板とかを壊してしまうのは迷惑行為だろう。逮捕者は7人だっけ? 少ないのではないか? 対処されたのは、よっぽどひどいことをしたんだろうな。それでも、テレビのニュースでは逮捕者が出たことまでも、なんとなく微笑ましいニュースのような扱っている。
 大阪の繁華街あたりなら、バカ騒ぎをしてもまだ許されるだろう。東京はどうだろうか。うーん。それでも、まだ日本国内ならば良いか。しかし、海外に出てまでバカ騒ぎするのは如何なものか。歌を歌うことを禁止されているイギリスのトラなんとか広場で、六甲おろしを何度も熱唱したバカがいたそうではないか。セーヌ川に飛び込んだやつもいたそうだ。イギリス人やフランス人で阪神タイガースを知ってるやつなんてほとんどいないだろう。事情を知らない連中の中でバカ騒ぎをするのは、迷惑以外の何者でもない。
 あいつらははっきり言って日本の恥だぞ。日本人の評判を落としまくったのだぞ。ああいうやつらを放っておくと、そのうち海外で「日本人お断り」の看板が出てしまうことになりかねない。それなのにテレビでは、むしろ阪神の優勝の喜びが海外にまで及んでいると誇らしげに報道しているもんなあ。非難を浴びせるべきものではないか。眉をひそめるものではないか。子供の躾がどうしたとかは昔から言われていることだけど、テレビのニュース番組ですら、こういったことに鈍感になってしまっているのだから、現代社会のモラルハザードは深刻な問題かもしれない。

 さらに飛び込み関係である。死亡者が出て、太田知事が批難されたとか。まあ、当たり前である。口では「やめてください」と言っておきながら、やっていることは「どうぞ飛び込んでください」だからなあ。「やめてください」は、責任逃れのために先手を打っておいただけのことだ。しかし、それを追求した議員も議員である。死者が出て、これ幸いと攻撃材料にしただけのようにも思える。死者が出る前にもっとアピールしておくべきだったのではないか。
 いずれにしても、飛び込みを止めさせたかったのならば、飛び込み禁止の条例を作っておくべきだっただろう。それに川ざらえをする時に網でも張って飛び込めないようにしておくべだっただろう。優勝当日、翌日には、警備員を配置して飛び込もうとした者を止めさせるようにするべきだっただろう。これが予期できない話であれば無理もない話だが、散々予想されていた話だからなあ。

 一番問題なのは、やはりテレビだろう。かなり前から飛び込みを煽っていた。そして、飛び込みが始まると嬉々としてその様子を放送する。なんだか、飛び込まなければ本当の阪神ファンで無いかのような刷り込みをしている。あれでは飛び込むやつが後を絶たないのも無理はない。飛び込んだのは5000人以上だからな。
 それでいて、死亡者が出た晩のニュースでは、「飛び込みはいけません」というか、「関係者は事前に対応できなかったのか」みたいな説教くさいことを言い出してやがるの。太田知事と一緒。死亡者が出てから慌てて態度を変えて、自分の責任ではないような態度を取る。どこまで腐っているのだろうか。今まで散々煽ってきたのは、おまえらだろうが。

 もう、どうしようもないな。そもそも阪神が17年間も優勝できなかったのが問題である。阪神が優勝するのが毎年のこととなれば、珍しくもない。今年の騒ぎもたいしたことではなかっただろう。こうなったら阪神には、毎年優勝してほしいね。

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03.09.15 がっかりしろ
 ここのところ天体望遠鏡を買った云々という話を書いていたのだけど、興味の無い人にはたぶんわかりにくい話だったと思う。実際にどんなものか、わかりやすく説明するには画が欲しいところだ。実は初めからそのつもりであった。デジカメで天体望遠鏡からの写真を撮って載せてみようと。ただ、本当はもうちょっと景気の良い写真が撮れると思っていたのだけどね。しかし、あのレベルの天体望遠鏡ではかなり無理があるようだ。でも、まあ一応やってみるか。
 というわけで、デジカメによる撮影に挑もうと思ったのである。でも、天体望遠鏡の像をデジカメで撮るにはどうしたら良いのだろうか。とりあえず手持ちのEXILIMをアイピースにくっつけて月を撮ってみた。


 ピンボケである。望遠鏡を覗いた状態でピントが合っていても意味が無いのか。目とアイピースの距離でピントが合えば問題なさそうな気がする。つまり、マクロモードで撮れば良いのか。しかし、EXILIMにはマクロモードが無いからなあ。EXILIMから覗いた状態でピントが合わせようとしても、なかなか上手く行かない。左手にEXILIMを持って右手でピントを合わせるのは、かなり難しい。望遠鏡に固定されていないので、すぐに動いてしまう。ちなみにこれは一番低い倍率(35倍)で撮った。月を見るならこれくらいの倍率でも結構面白い。

 では、天体望遠鏡の像をデジカメで撮るにはどうしたら良いのだろうか。ビクセンのカタログを見ると、それらしきアダプタが載っていた。うーん。しかし、今ひとつはっきりしない。はっきりしないというのは、対応品と書かれているデジカメが古いモデルばかりなのである。ほとんどが半年以上前の機種で、現行製品がほとんど載っていないのだ。
 しかしながら、ひとつわかったことがある。今持っているデジカメは使えないということである。つまり、デジカメを新調しないとならないということだ。うーん。なんだか本末転倒気味になってきた。しかしながら、現行製品が対応表に載っていないのでは、デジカメを買おうにもどうしようもない。ソフマップの中古品コーナーを覗いてみたが、これというのが無かった。特別安くもない。

 よくわからないけど、コンバージョンレンズの取り付け部を使うのだろう。ということは、市販のコンバージョンレンズが使える機種であれば、大概のもので大丈夫なはずである。ネジ径が違う場合は、ステップアップ、ステップダウンリングで合わせれば良いはずだ。ところがわたしの持っているデジカメは特殊なものばかりで、どれもコンバージョンレンズの取り付けが不可である。それで今持っているデジカメは使えないと判断したのである。さて、どのデジカメが良いのだろうか。
 最初は、SDカードが使える機種が良いと思っていた。しかし、SDカードが使える機種はコンパクト系のモノが多く、ほとんどの機種でコンバージョンレンズが使えない。アダプタの対応表を見ると、基本的にニコンのクールピクスに合わせて作られているようである。現在入手可能な機種ではクールピクス4500があったので、最初はそれが良いかなと思ったけど六万円台の機種であった。予算オーバーである。
 天体望遠鏡の性能を考えると、それほど高画素である必要は無さそうだ。今回買うデジカメは、できれば三万円前後にしたい。実は、今持っているデジカメの他に高倍率の望遠系のデジカメがひとつ欲しかったところである。今回のデジカメには、それほどお金をかけていられない。しかしながら、クールピクスの安いモデルは、コンパクト系モデルばかりでコンバージョンレンズが使えなさそうなんだなあ。というか、対応表に載っているクールピクスは、大半が高級モデルのようだ。

 結局買ったのは、CanonのPowerShotA70である。34800円也。ちょっと予算オーバーである。しかしながら、20%ポイント還元の対象品であった。34800×0.8=27840円と考えれば、まあ許容範囲である。A60の方が5千円程安かったのだけど、200万画素モデルということで止めてしまった。今、家には200万画素モデルが2台ある。既に売ってしまったサイバーショットも合わせると、200万画素クラスのモデルを3台経験してきたことになる。200万画素は、そろそろ飽きた。せめて300万画素モデルにしたかったのだ。
 400万画素のオリンパスのC4100Zという選択肢もあったけど、ちょっと予算オーバーだ。しかし、それよりもC4100Zがスマートメディア仕様というのが今ひとつ食指が働かない理由であった。同様の理由で、富士フィルム製品も却下である。メモリカードの類は、できれば一種類に絞りたいところである。スマートメディアでは、PDAを買った時に苦労しそうである。SDカードの場合、コンパクトフラッシュに刺すアダブタがあるので、あまり問題が無さそうだ。スマートメディアにもコンパクトフラッシュに刺せるアダプタがあるのかな。まあ良いや。いずれにしろ、メモリカードの類は一種類に絞りたいのだ。

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03.09.15 がっかりしろ−2
 それにしてもPowerShotA70は、ケレン味が無いデジカメである。メモリーカードは、入手しやすく単価の安いコンパクトフラッシュである。バッテリも外出時に入手しやすい単三電池仕様である。コンパクトフラッシュに単三電池では大きさ的に不利だけど、それでもできるだけコンパクトに設計したという機種なのだろう。
 で、コンバージョンレンズが使える。絞りやシャッター速度もマニュアル設定が可能だ。なんとも基本に忠実なデジカメなんだろう。一通りのことが可能である。比較的手ごろな値段で、色々なシーンの撮影を一台で済ませたいという人の初めての一台にはお勧めの機種ということなのかもしれない。
 もっとも今時ならば、どの種類のメモリカードも入手しやすくなっているし、容量が大きいものがそこそこの値段で買える。またバッテリも、それ自体がコンパクトな形状であれば、複数持ち歩いても苦にならない。というわけで、わたしとしてはあまり評価のポイントにはならないのだけど、世間ではこういうところを気にする人も多いようだ。

 PowerShotA70には、16Mbyteのコンパクトフラッシュが同梱されている。こういったところでも初心者に優しいのかもしれない。まあ、16Mbyteでは容量に不安があるだろうけど、特に動画を撮るわけでもなく、天体写真を撮るだけならば充分だろう。もっとも今時ならば64Mbyteあたりのものが三、四千円で買える。足りなくなって買い足しても、たいした出費でないだろう。
 ちなみにコンパクトフラッシュは、PHSの通信カードであるP-IN m@sterのアダプタが使えるのではないかと期待していた。これがしっかり使えた。SDカード仕様ではなかったけど、メモリカード関係で余計な出費をしなくて済んだ。わたしにとっては意外と良い選択だったかもしれない。

 さて、デジカメは決まった。次は天体望遠鏡とのアダプタである。ビクセンのカタログを見て、デジカメ用のアダプタはわかったけど、どうも対応するアイピースがビクセンのLVシリーズに限定されそうな感じである。まあ、アイピースの径が合っていれば使えそうな気もするのだけど、LVシリーズは31.7mm仕様である。わたしの天体望遠鏡のアイピースは、24.5mm仕様である。このままでは使えないはずである。
 24.5mm→31.7mmのアダプタもあるのだけど、それではデジカメアダプタの他に24.5mm→31.7mmのアダプタとアイピースを別に購入することになる。アイピースも2種類は欲しい。さらにPowerShotA70を接続するにはDGリングも必要だ。それらを考えると結構な出費、おそらく三万円コースになってしまいそうである。ヨドバシカメラで、これらの全てがすぐに揃いそうもない。だからといって、Webサイトで注文して到着を待つというのもどんなものだか。

 と、ヨドバシカメラを漁っていたら、ケンコーのTS28という天体望遠鏡アダプタがあった。これは24.5mm、31.7mmの両仕様のアイピースが使えるようだ。裏面の対応機種を見ると、2年くらい前の機種が書かれているけど、とりあえず使えそうな気がする。37mm径のデジカメには、37mm→46mmのステップアップリングを使ってくれと書かれているので、どうやらアダプタ自体は46mm径のようである。
 PowerShotA70の場合、Canon純正のコンバージョンレンズアダプタLA-DC52Cを使用して、コンバージョンレンズを嵌めることになっている。これのネジ径は52mmだ。というわけで、52mm→46mmのステップダウンリングを使えば良いだろう。
 結局必要なものは、ケンコーのTS-28、Canon純正のLA-DC52C、52mm→46mmのステップダウンリングということになる。値段は忘れたが合計で一万円くらいであった。これくらいなら納得の行く金額である。ちなみにこれらは全てヨドバシカメラで揃えることができた。無駄なくポイント獲得である。

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03.09.15 がっかりしろ−3
 さて、早速取り付けて撮影だ。と言いたいところなのだけど、何分にも晴れてくれないのだから仕方が無い。とりあえず、昼間の風景を撮ってみた。まずは、デジカメ本体で撮った写真である。それぞれ等倍と3倍ズームで撮ったものだ。PowerShotA70の素の実力はこんな感じのようである。天候がいまいちだった所為もあるけど、色合いが地味でシャープな感じの画作りのようである。


 まずは、アイピースを20mmのものにして35倍で撮影してみた。ちなみに対象としたのは、上の写真の真ん中あたりにある一番遠い電柱である。天体望遠鏡では天地が逆転するので、これで見たままの像となる。それはともかく、ここまで大きくなるのだ。赤茶けて斑になってことまでわかる。ちなみにそれぞれデジカメの等倍と3倍で撮ったものである。等倍の場合、かなりケラレれて(角の方が丸く切り取られてしまうこと)しまうことがわかった。コンバージョンレンズを使用する場合は、ズームを目いっぱい伸ばさなければならないようだ。
 3倍ズームの方のフルサイズの画像を見るとわかると思うが、結構ピンボケになっている。これでも一応ピントは合わせたつもりである。デジカメのモニタを見ながら、これ以上のピント合わせをするのは厳しい。それほど微妙なところである。さらによく見ると輪郭の上と下で色が変わっている。上の方が赤色が滲んでいて、下の方は青色が滲んでいる。これが色収差と言われるものだろうか。レンズ中の青色と赤色の屈折率の差が出ているのだと思われる。


 これに対しバローレンズを使って2倍にすると下のような絵になる。うーん。さすがに70倍はでかい。ちなみに下側にケラレが出ているけど、これはきちんと調整してセンターを出すようにすれば平気かもしれない。


 今度はアイピースを8mmのものに変えて、87.5倍にしてみた。ここまで来れば、最早何が映っているのかわからない。この写真だけを見て、まさかこれが電柱の先っぽだとは思わないだろう。惑星を見るならばこれでもまだ小さいのだけど、フルサイズの画像を見ると、もう画質が汚くて仕方が無いところまできてしまっている。ピントもぼやけている。頑張ってコンマ数ミリ単位でピントを合わせようとすれば、まだ行けるのかもしれない。あるいはカメラの方の設定でなんとかできるかもしれない。けど、もはや限界に近いことはたしかである。これがこの望遠鏡の性能なのだろう。


 おまけに、バローレンズを使ってさらに175倍にしてみた。自分でも何を撮ったのかわからないくらいで、たぶん電柱の上の突起物の片方だと思われる。それは良いのだけど、画面が暗い。この日は曇りだったということもあるけど、それでも暗い。87.5倍の写真の方は白っぽくなっているのだけど、これはデジカメの自動調整が効いて、無理矢理白っぽくしたのだと思われる。いずれにしても全体的に光量が足りなくなってきて、メリハリが無くなっているようだ。うーん。有効径80mmの望遠鏡では、200倍が限界だということがわかる。一応わたしのセットでは天頂プリズムを使えば200倍以上になるのだけど、これで暗い星を見るのはつらいだろう。


 ところで、8mmのアイピースの方で写真を撮ろうとすると、かなりケラレてしまっていることがわかる。これでズームを目いっぱい伸ばしているのだ。つまり、8mmのアイピースの方は、それだけ視野が狭いのである。ここに星を持ってくるのが如何に至難の業であるかわかるだろうか。この視野は、等倍で撮った写真では数ピクセル分という範囲である。だいたいの角度を合わせれば良いというものではない。もちろんファインダーを頼りに合わせるのだけど、それでもファインダーとのギャップは大きい。

 日中の場合は、色々目標物があるのでまだなんとかなる。ところが夜空には目標物が無い。まだ星がいくつも見えている状態であれば、それを頼りに合わせることができそうだ。ところが都内で見るの空は、真っ黒な中に星がポツンとひとつ光っているだけなのだ。どっちにズレているのかさえ、さっぱりわからない状態なのである。
 さらに言うと上記の地上物は動かないので、時間をかければなんとかなる。しかし、星は動いているのだ。8mmのアイピースで87.5倍にした場合、二十秒くらいで視界から消えてしまう感じだった。消えてしまったら、また探さなくてはならない。わたしのは経緯台なので探すのが大変だ。
 しかも、この天体望遠鏡の場合、微調整のツマミがアイピースから遠いところにある。バローレンズを使うとアイピースからツマミまでの距離がさらに長くなる。はっきり言って手が届かない。一度アイピースから目を外して、ツマミをいじり、またアイピースを覗くといった作業の繰り返しである。どれだけ大変かわかっただろうか。

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03.09.15 がっかりしろ−4
 さて先週の金曜日のことである。金曜日は久々に晴れた。8月27日の再接近から一週間以上経ってしまったけど、まだなんとかなるはずだ。気を取り直して撮影してみることにした。その前にちょっとデジカメ本体で月の写真を撮ってみた。火星の視直径は、月の視直径の72分の1くらいであると書いた。どれくらいの大きさになるものが想像できる。天体望遠鏡の倍率を70倍にすると、ほぼ月と同じ大きさになるはずだ。


 それぞれ等倍と3倍で撮ったものである。ちなみにこの画像はトリミングしてある。それにしても失敗してしまった。月が明るすぎた。設定をオートにして撮ったのだけど、周囲が暗いため、カメラが頑張って明るくしようとしたためだと思われる。後日マニュアル設定で撮ったのだけど、頑張ればデジカメ本体でもこれくらいの月の写真は撮れるようだ。まあ、この10倍くらい失敗しているけどね。同じ設定で撮っても上手く行く時と行かない時があるので難しい。ちなみにそれぞれ、9月6日19時49分、9月8日23時38分、9月9日23時41分に撮ったものである。


 では、デジカメ本体で火星を撮ろうとしたら、どうなるだろう。というのが下の写真である。同じく等倍と3倍の写真である。全然ダメ。オートで撮ったのだけど、光量不足を補おうとして、カメラが勝手にシャッタースピードを遅くしたようだ。見事に手ぶれ写真になってしまった。まあ、良いや。これを見ただけでもデジカメ本体で火星の写真など撮りようがないということがわかるし、そもそも目的は天体望遠鏡の写真なのだから。


 で、ようやっと火星の写真である。撮影日は9月5日である。それぞれ20mmレンズで35倍で撮ったもの、20mmレンズにバローレンズをつけて70倍で撮ったもの、さらに天頂プリズムをつけて87.5倍で撮ったもの、8mmレンズで87.5倍で撮ったものだ。



 うーん。ダメですな。この日は初挑戦だったため、どのように映るものかわかっていなかった。オートで撮ってしまったのだ。星が真っ白である。周囲に比べて火星が明るすぎるため、オートで撮るとシャッタースピードを長くしすぎてしまうようだ。撮っている最中は気がつかなかった。何しろデジカメのモニタは1.5インチなのである。モニタに映っているのは、ただの点でしかないのである。上のデジカメ本体で撮った火星の画像と同じくらいか、少々大きいくらいにしか見えていないのである。またピント合わせも失敗しているようだ。70倍の写真は、成功した方の月の写真よりも若干小さくなるはずだが、結構膨張している。ただの点にしか見えないものに対して、これ以上ピントを合わせようというのは厳しい。
 あと、やはり色収差が出ている。バローレンズを使うと絶望的のようだ。天頂プリズムを使った方は、糸を引いたような流れ星のような写真になっているが、これは望遠鏡の揺れによるものだ。シャッターを押そうとすると望遠鏡が激しく揺れるのである。そこで10秒後に映るようにタイマーを設定したのだけど、それでも揺れが完全に収まり切らなかった。うーん。リモートシャッターが切れると良いのだけどね。いや、それもあるけど、もうちょっと剛性の高い架台が欲しい。

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03.09.15 がっかりしろ−5
 次の日、9月6日はリベンジである。しかし、この日は時間が無かったため、35倍でしか撮れなかった。今回は若干暗くなるようにしてみたけど、やはり35倍では何が映っているかわからないことになってしまった。


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03.09.15 がっかりしろ−6
 そして9月9日である。この日は、月と火星のランデブーの日であった。月のすぐそばに火星が来ている。というわけで、趣旨とはちょっと離れて、火星と月を同時にフレームに収めようとしてみた。が、見事に失敗であった。月がフレームに収まりきらないのである。EXLIMで撮った時はきっちり収まっていたのだけど、あれはデジカメ側を等倍にして撮ったものであった。ケラレないようにと3倍ズームにしていたので忘れていたが、デジカメアダプタを使った場合、視野が3分の1になってしまうのであった。
 まあ、全体が入らなくても良いのだけど、センターが出ていないので、やはりケラレてしまう。というか、調整が狂ってしまったのだろう。右上部分しか使えていないではないか。ケラレ過ぎである。

 でもまあ、こうして見ると月の写真も良いな。なんだか大理石でできているかのような質感がある。もうちょっと頑張れば、クレータもばっちりな写真が撮れそうだ。その後、なんとかデジカメアダプタのセンターを合わせたのだけど、時既に遅し、火星と月が離れすぎて本当に収まりきらなくなってしまった。もう少し早い時間に撮影を開始すれば良かったんだけどね。いずれにせよ、月の全体写真を撮るならば、等倍でもケラレが出ないデジカメを使うか、視野が広く低倍率のアイピースを使うかしかないようだ。
 その後、月との2ショットを諦めて火星を撮ろうとしたのだけど良い写真が撮れなかった。次の日は仕事だったこともあって、24時前に撮影を切り上げた。20mmアイピースに天頂プリズムだけを付けて44倍で撮ったのだけど、かなり膨張している。上の写真と比べるとサイズが倍くらいになっている。やはりピントが合っていないのだ。なんとか上手くピントを合わせる方法が無いものだろうか。



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03.09.15 がっかりしろ−7
 そして12日である。この時は、デジタルズームを使ってみようと考えた。PowerShotA70は、デジタルズーム3.2倍で、光学3倍ズームと合わせると都合9.6倍にすることができる。これだけ大きくすれば、1.5インチの液晶画面でもピント合わせが多少は楽になるはずだ。
 しかし、デジタルズームを使うと火星が画面の範囲から消えてしまうのがそれだけ早くなる。ただし、8mmアイピースの方では元々ケラレが大幅に出ているので、デジタルズームで3.2倍に拡大しても状況が3.2倍悪化するというわけではない。それでも時間との勝負になってしまう。火星が視界から消えてしまわないように10秒毎に確認する作業が必要だ。
 そんなわけで、デジタルズームを使ってピントを合わせ、急いでデジタルズームを戻し、火星が丁度中央に来るタイミングでシャッターが切れるよう火星をフレーム右端に位置調整をして、タイマー撮影を行った。絞りとシャッタースピードを変えながら、この作業を何度か行った。うーん。オートスターが欲しいところである。

 それぞれ35倍と87.5倍での撮影である。35倍の方は、なんとなく模様が見えるような見えないようなだけど、やはりどうにもならない。けど、9月6日に撮ったものより、さらにピントは出ているようだ。まあ、火星が遠ざかっているのもあるけど、結構小さくはなっている。明るさはこれくらいで良いようだ。
 87.5倍での撮影の方は、ちょっと暗くて色が黄色味がかっているけど、結構良い感じである。かすかではあるが極冠が見えているではないか。中央部が黒っぽくなっているのは、火星の模様なのか。うーん。もう少し頑張れば、それなりの写真だったかもしれない。あと、アポダイジングフィルターを使えばもう少しはっきりするかもしれない。ちなみにアポダイジングフィルターとは網戸と厚紙を使ったフィルターで、数百円で自作できるのだけど、そこまでするのもなんだかなあと諦めてしまったのだ。
 あとレジスタックスという画像処理ソフトがあるらしい。複数枚の画像を重ね合わせて一枚の画像を作ることで画像情報が補完されて、かなり模様などがはっきりするらしい。それで処理をすれば、さらにそれっぽい写真ができるかもしれない。しかし、それにはタイマー撮影で1枚ずつ撮っていてはダメだろう。連続写真でいっぱい撮らないとね。そうすると、もっとガッチリした赤道儀とオートスターが欲しいところだ。


 ちなみにこの天体望遠鏡でのシミュレーション画像を作ってみた。元画像は八月中の画像なので、まだ極冠が大きい。レンズの分解能からすると、上手くやってもおそらくこんなものだろう。アポダイジングフィルターを使ってコントラストを上げてもね。うーん。できれば8月27日近辺に観測したかったなあ。そろそろ遠くなってきて、これ以上の写真は無理そうだ。次の接近は2年後だしなあ。木星にでもチャレンジするか。


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03.09.02 と、言ってみる
 ここ最近、火星、火星と火星のことばかりネタにしている火星男なわけなんだけど、金曜日、土曜日は晴れていたのね。でも、また見逃してしまった。わーん。それというのも世界陸上である。特に末續の所為である。あれを見ていたら、すっかりタイミングを逃してしまった。
 まあ、末續に責任は無いけどね。毎度のことながら、世界陸上は「このあとすぐ」で引っ張りすぎなのである。いつくらいに走るか教えてくれればなあ。今か今かと待っていたら、朝になってしまった。末續が走る前にも日本人選手が出てくる試合があって、なかなか目が離せなかったのである。まあ、途中で居眠りしてしまった所為もあるけど。

 でもまあ、おめでとうである。後半の伸びが良かったので、もう少しスタートが良かったら……なんて思うくらいであった。あのスタート前の余計な注意が無ければどうだっただろう。……とまで思ってしまう。
 まあこれで「日本人はダメ……云々」とすぐに言い出す輩が減ってくれたら嬉しい。わたしは、この手の輩が大嫌いなのである。何も知らないくせに知ったかぶりをする。というか、自分が一番知っていると勘違いしているんだなあ。斜に構えることで格好をつけたいだけだろう。ただのバカなのに何故か世間では持ち上げたりするから始末に終えない。

 代表的なのが村上龍である。あやつは、昔「日本人はF1で絶対に勝てないね」とか言っていた。その論拠は、「いくら運転が上手くても日本人の性格ではアグレッシブになれないから」みたいな話であった。アホか。平均的な日本人がレースをするわけでないだろうに。一億二千万人もいるのだから、アグレッシブなやつも相当数いるだろう。まあ、たしかにF1では今のところ勝っていないけどね。でも、その他のカテゴリのモータースポーツでは結構勝っているからな。
 たとえばWGPである。一頃のWGPは日本人だらけだった。ただ勝つだけでなく、表彰台を独占することもあった。125ccクラスでチャンピオンを獲った坂田なんてアグレッシブの塊のようなライディングだった。初優勝を決めた時などは接触しながら抜いていった。日本人だからアグレッシブさが足りないとは、どういうことなのだろう。

 日本人が席巻しまくった125ccクラスだけど、その昔、別な理由で日本人は勝てないと言ったやつがいた。初めて鈴鹿でWGPが開催された時のことである。畝本と高田の二名のライダーが出場した。その時の結果は、4位と6位だったかな。で、「これでもう日本人がWGPで勝つことは無いだろう」と言い出したやつがいたのである。その根拠はこういったものであった。
「日本人が勝つとしたら125ccクラスしかなかった。マシンの差が出にくい125ccでは、コースを知っているやつが有利。初開催の鈴鹿であれば、コースを熟知している日本人が圧倒的に有利だろう。しかし勝てなかった。来年からはコースをおぼえた外国勢が当たり前に勝つだろう」とのことである。
 上記は、一見正しく思える。しかし実際は、その後上田が出てきて、坂田が出てきて、治親が出てきて……、125ccクラスは日本人天国になってしまった。250ccクラスも小林大と清水が鈴鹿で1、2フィニッシュをやった。その後、原田や加藤大二郎といった大物が出てきた。全然正しくなかった。さて、何がおかしかったのだろうか?

 能力はトレーニングと経験によって向上するという大前提が抜けてしまっているのである。そもそも、モータースポーツは間口が狭く、普通の人ならばスタートラインに立つことすら叶わないのである。走りこみもロクにできない。そんな世界なのだから、きっちり走りこむことができて良い指導を受けていれば、上位に来ることは充分に可能である。90年代まで、そんな人が日本にどれだけいただろうか。
 青木三兄弟は、十歳になるかならない頃からミニバイクレースで経験を重ねてきた。周囲の環境も良く、子供の頃から良いトレーニングを積み重ねてきた。これだけやってきたからトップライダーになれたわけだ。F1だって同じことである。カートで子供の頃から経験を積んだり、レーシングスクールで良い指導を受けられる人が増えてくれば、優秀なドライバーは必ず出てくるはずである。実際その芽は既に出始めていて、それが佐藤琢磨だったり、福田良だったりするわけである。これが後に続けば、さらにすごいのが出てくるだろう。

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03.09.02 と、言ってみる−2
 日本人は勝てない論を言う輩なんて放っておきたいところだけど、実害があるので放置できない。真に受ける人がいると、まず志す人が減ってしまう。目標を高く持てなくなり、トレーニングもそこそこになってしまう。そして、才能がある選手がいてもスポンサーがつかなかったりするのである。モータースポーツに限った話ではない。昨今の企業スポーツは壊滅的な状況だけど、経済的な理由だけでなく、「どうせ勝てないから」と企業側が消極的になってしまうことが理由だろう。
 日本人がWGPで成功できるようになったのは、125ccクラスがプライベーターでもまだなんとか戦えるクラスだったからである。そこで諦めなかった人達がプライベーターで参戦し、実績を積み上げた。根拠の無い「日本人は勝てない論」を打ち破ってきたのである。今では「日本人はWGPで勝てない」みたいなことを言う人などいない。

 サッカー関係でも、身体能力が云々という話題になる。それで人種云々の話はよく出てくるんだなあ。かつては、狩猟民族と農耕民族なんて話も流行った。一応それだけ聞くと、もっともらしいのだけどね。サッカーの場合、それ以前に限界まで行っていないだけではなかろうか。サッカー選手で足が速いとか言っても、せいぜいインターハイ陸上のでは予選レベルだ。当たりが強いと言ってもラグビー選手ほどではない。
 どうせ黒人には適わないみたいなことを言って、目標を低く設定してしまう。どういったトレーニングをすれば、より身体能力を高められるか、やる前に限界を決めずにもっと考えて欲しい。まあ、今はちゃんと考えている人が多くなってきたけどね。身体能力で勝てないからなんて言っているのは、似非評論家くらいだろう。
 オリンピック等の短距離走の結果から、黒人には速さで適わないみたいな話がよく出てくるけど、末續のおかげで必ずしもそうではないことが立証されてしまった。しかも、末續の走り方は、足をあまり上げず回転数で速さを稼ぐ、所謂サッカー走りに近いものがある。サッカー関係者も参考にすると良いと思う。

 日本人は勝てない論が覆された例は、他にも色々ある。水泳で日本がメダルを量産していた時代があった。それが勝てなくなった。その時、「外国勢は、日本人の身体能力では到達できないレベルに行ってしまった。もう日本は勝てない」みたいなことが囁かれた。でも、その後、鈴木大地や岩崎恭子が金メダルを獲った。シドニーでもいくつかメダルを獲って、この間の世界水泳では北島が世界最高で金メダルを獲った。日本は勝てなくなるはずだったのに。
 スピードスケートもそう。エリック・ハイデンが活躍していた頃は、日本人がスピードスケートで勝てるとは思われていなかった。特に短距離は無理だと思われていた。けど、清水宏保が現れた。女子マラソンも最初日本人が勝てるとは信じられていなかった。けど高橋尚子がシドニーで金メダルを獲った。世界陸上でも2、3、4位である。体操も終わりみたいなことを言われたけど、この間の世界体操では団体と個人総合で銅メダル、種目別では金メダル2つを獲った。体操日本が復活してきた。そう考えると、バレーやレスリングや重量挙げだって復活はあるだろう。諦めさえしなければ。

 柔道もそうだ。ヘーシンク、ルスカに負けた時、日本柔道は終わりと言われた。外人が技を身につけたらパワーで劣る日本人は勝てないと言われた。けど、その後山下が出てきて懸念に終わった。それでも、まだ日本はそのうち勝てなくなると言っているやつがいた。しかし、今でも日本は、階級に関わらず金メダルを獲っている。色を問わなければ、メダルは過半数の階級で獲っている。やはり日本勢が圧倒的に強いのは変わっていない。
 ちなみに日本の柔道が圧倒的に強いのは、単に柔道人口が多いからではないだろう。柔道人口自体は、既にフランスに抜かてれる有様だ。ただ違うのは、柔道の場合、日本には優秀な指導者が多いということ。中学校の顧問でもそれなりのレベルである。だから多くの人が質の高いトレーニングを受けられる。そして、高いレベルの選手が周囲に多くいるため、高いレベルの試合が数多く経験できる。日本の柔道の強さは、こういったところにあると思う。

 まあ、どのスポーツでどこの国が強いかなんていうのは波があるだけだろう。今適わないから、将来も適わないなんてことはない。ところが日本人は勝てない論を展開するやつは、「今」の状況だけで語っている。「今」の状況だけを見ると説得力があるので、つい真に受けてしまう人が多いんだな。その後、覆されても知らんぷり。また別な競技で同じことを言う。
 まあ、今までは日本の波が一度しか来ていないものが多かったので、気がつきにくかったけどね。一度波が下がってしまうと落ちる一方に思ってしまう。でも、波がまた来ているスポーツも出てきている。多くのスポーツの歴史が100年前後経ってきたからね。波も見えてきたところで、いい加減に気がついて欲しいと思う。

 よく考えるとスポーツに限った話でもないなあ。経済にしろ、学問にしろ、芸術にしろ、日本人ダメ論はよく見かける。経済なんてのは、まさに実害を伴ってる。投資意欲が激減してしまう。こやつらはなんとかならないものかね。

 そうそう。野球もそうだ。国内の話になるけど、阪神タイガースだって諦めなければ優勝できると思う。この先どうなるかわからないけどね。たしかに最後の最後でダメになる可能性もある。マジックが出ていても優勝できないことだってある。むしろその方がネタとして美味しいという話もある。でも、今年がダメだとしても来年があるではないか。いや、来年はどうだろう。うーん。まあ、あまり弱気になるな。って、これを一ヶ月前に書いていたら、怒られたかもしれない。

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