03.06.30 [サッカー話] コンフェデトーナメント
 出場国にいまひとつやる気が無いコンフェデ杯といっても、トーナメントに入るとやはりそれなりであった。日本がトーナメント進出を逃したことが、改めて悔やまれる。

 4位に終わったコロンビアも日本戦で出場停止だった二人が良かったね。ベセーラとIコルドバ。しかし、コロンビアは、もう少し戦い方があったのではなかろうか。もう少し攻撃に工夫があれば強くなりそうに思える。
 トルコは、やはり良いチームだと思った。イルハンが出なくて残念だった女子も多いと思うけど、トゥンジャイも良いではないか。その他、ワールドカップメンバー以外にも色々選手が育っていて、代表チーム内での競争が激しそうである。ただ、キーパーがちょっとね。ルュシュトゥ以外の良いキーパーっていないのかなあ。負傷交代で出場した173cmのキーパーは今ひとつ心許なかった。
 カメルーンは守備が堅かった。これくらい守備が堅ければ、あとはアフリカ勢特有の身体能力を活かした天衣無縫な攻撃を仕掛ければ……と思ったのだけど、得点力に問題があったようである。ブラジル戦で見せたエトーのスーパーゴールは良かったけどね。そのエトーは試合があってスペインに帰ってしまった。決勝戦で途中出場したけど、途中出場ではなんとも。あとのコマを見ると、エムボマの偉さが改めてわかる。カメルーンはもっとシュートを打っても良いのではなかろうか。
 フランスは、そのアフリカ系の選手が多いのだけど、アフリカ系の選手を高度にトレーニングすると、ああいうチームになるという見本だろうか。まあフランスが強いのは今更。ある程度メンバーを欠いていたとは言え、開催国であるし、モチベーションが高かった。優勝おめでとう。

 トーナメントはトルコ絡みの試合が面白かった。点がよく入ったからだけど、単純にゴールシーンが見られたというよりも、点が入ることによって試合展開が変わって面白くなったように思う。準決勝のフランス戦は、完敗と思われたところから、あのPKが入っていればという、あと一歩のところまで追い詰めた。三位決定戦もコロンビアに追いつかれて、どうなることかと思いきやという試合だった。

 カメルーンのフォエ選手の不幸があったため、決勝戦は異様な雰囲気の試合となった。重苦しいというかなんというか。点がなかなか入らない。心情的にカメルーンを応援してしまう。でも、フランスだってアンリが友人だったこと、カメルーンとフランスは深い関係の国ということで、同じようにフォエ選手の死を悲しんでいる。しかも、地元開催で負けたくないということもある。色々な思いがうずまいていたように感じる。延長に入った時には、「このまま点が入らなかったら、昔の高校選手権みたく両国優勝で良いじゃないか」とさえ思ってしまった。まあ、そういうわけにはいかないのだろうけど。
 そんなことを考えながら見ていたら、あっけなくアンリがゴールを決めてしまった。豪快なシュートとか技術的に優れたシュートとかでなく、なんとなく入ったゴールである。まあ、咄嗟に太ももを上手く使った良い判断のゴールではあった。サッカーで勝負が決まる時って、こんなものかもしれない。でも、直前までゴールのニオイを感じなかったからなあ。あっけなかった。

 フォエ選手である。カメルーン−コロンビア戦は、途中まで普通の試合と思ってみていた。それが突然あんな倒れ方をするなんて。事前にマイ母から不確かな怪情報?を聞いていたので、それがそのシーンとすぐにわかったのだけど、それにしても驚きである。怪情報?を聞いていても、そんなことを忘れて直前まで普通の試合として観ていた。そして、フォエ選手が倒れた瞬間、凍り付いてしまった。

 何が原因なのかはわからない。コンフェデ杯の強行日程という運営側の責任問題にもなりそうなため、色々な情報が出てきて錯綜しそうだ。心臓発作という説もあるけど、それも色々な要因が絡み合ってのことだと思う。わたしは、なんとなくエコノミー症候群のことが思い浮かんでしまった。フォエ選手が最近飛行機に乗っていたかどうかは知らないけど、同じ姿勢をずっと取っていたとかいうことはないだろうか。そういえば、水分補給が充分でない場合も血栓が発生しやすいと聞く。試合中、試合後の水分補給は充分だったのだろうか。
 エコノミー症候群と言えば、高原のことを思い出してしまう。もし、去年のワールドカップに無理して出場していたらと考えるとぞっとする。いや、遠征から帰ってきて、試合に出ているのであった。試合中に苦しくなって、後で調べたらそうだったということである。フォエ選手の事故を目の当たりにして、あの時は本当に危険だったということがリアルに感じてしまった。

 昨年のワールドカップは、カメルーン代表のTSTで観戦した。カメルーンの予選3試合パックである。フォエ選手に関しては馴染みの深い選手であった。それだけにショックであった。フォエ選手のご冥福をお祈りします。

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03.06.23 [サッカー話] 日本−コロンビア戦(03.06.22)
 残念であった。引き分けでも良かったところなのに負けてしまった。これでコンフェデ杯は敗退である。グループリーグを勝ち抜けたら、あと2試合できたところだ。トーナメントとなれば真剣勝負に近く学べることが多かっただろうに残念である。

 うーん。宮本のミスか。やはり疲労の所為なのか、集中力が欠けていたように思える。疲れてくると、どうしても物事を簡単に済ませようと行動がパターン化してしまうからなあ。あまり宮本を責める気がしない。良いところもあったからね。体力、気力充分なところでどうなのか、別な機会を待たねばならないのかもしれない。実際、失点シーン以外にもいくつかミスがあった。しかし、決まったのはあの一点だけであった。コロンビアの決定力の無さに助けられたと言える。助からなかったけど。
 しかし、コロンビア代表は本当に点が取れないチームだなあ。おみそのニュージーランド戦を除けば4試合で2得点である。ここのところの親善試合でも点が取れなくて、0−0のスコアレスドローばかりだった。そんな結果だけを見ると攻撃を仕掛けてこない守備的なチームなのかと思いきや、コンフェデ杯の試合を見る限り、そうでもなかった。やる時はやるし、時折良い攻撃も見せた。ただ点が入らないんだなあ。決定力不足というやつか。

 もっともこれは現在の日本代表にも言えることである。パラグアイ戦あたりから日本代表も良い攻撃を見せるようになってきた。しかし、ニュージーランド戦を除くと結果が出ていない。フランス戦は俊輔のフリーキックによるものだからね。まあ、セットプレイでの得点が悪いとは言わないけど、直接入るようなゴールは個人的な技術の話で別物だろう。
 やはり元凶は高原か。高原は本当に惜しいシュートを何本も打った。コロンビア戦でも僅かに外れたというのが2本あった。それ以外にも当たりどころが良ければというのもあった。それらの半分でも決めていれば、アンリ以上の活躍と賞賛されただろう。動きのセンスは抜群に良かった。しかし、それでも入らなかった。まるで貧乏神に魅入られたようであった。

 まあ、どの場面も相手が迫ってくるところで、一瞬のチャンスしかないものであった。タイミングでシュートを打たなければならない難しいものばかりであった。むしろ、高原だからあそこまで行けたとも言える。でも、ゴールを決めないと結局はゴールを決めなかった他の選手と同じ評価になってしまうのである。
 世界の一流選手と言われるようなFWのゴールシーンを見ると、決して楽に入れたものばかりではない。むしろ、一瞬のチャンスしかないところで上手くコントロールして決めたといったものが多い。この辺が一番大きい差ではないだろうか。運が良ければ決まっているのかもしれないけど、運はいつもあるものではないからね。一瞬のチャンスの中でコンスタントに決められる選手になって欲しい。

 ゴールが入らなかったことについては、大久保にも同様のことが言える。コンフェデ杯だけでなく、五輪代表の試合を見ていても、結構決められそうで決められないことが多い。元気良く動いていたことについては評価できる。でも、点を獲れなければ、A代表のレギュラーには厳しい。まあ、まだ若いのだし、これから伸びる余地は充分にあるのだろう。フィニッシュを磨くことに頑張って欲しい。いや、フィニッシュだけでないか。

 ただ、大久保についてはそれよりもプレイ中の態度が気になる。あまりにも仏頂面というか、乱暴であった。あれを闘争心という人も多いと思うけど、わたしはそう思わない。あれでは審判や相手の選手に良い印象を与えないだろう。もちろん観客にも。審判に悪い印象を与えたら厳しい判定になることもあるし、カードの対象になりやすい。相手の選手に悪い印象を与えたら乱闘騒ぎに発展する可能性もある。観客に悪い印象を与えたらブーイングの対象になり、精神的に良くない。下手すると味方の選手までも萎縮してしまう。
 相手選手と接触した時に頭を押さえつけるように触っていたシーンがあったが、あれは良くない。国よっては、頭を触るのは最大の侮辱行為となる。ああいう場面では、肩や背中を軽くタッチする程度に止めておくべきだろう。相手が座り込んでいたらニコっと笑って手を差し伸べる。相手だって「仕方ねえな」という気になるし、そういう余裕を見せられることで、逆の意味で怖がらせることになる。闘争心を見せたいのならば、全力疾走や声を出すことに集中した方が良いだろう。

 この試合の見所は、両サイドバックだったと思う。サイドバックの攻撃参加で何度か良い形を作った。サイドバックが攻撃参加するのは、守備のリスクが大きくなる。それでも、コロンビアレベルの相手にあれだけ上がれるというのであれば、攻撃の形のひとつとして有効かもしれない。リスクはセンターバックの2人でカバーしてということになるけど、宮本の高めの位置取りと飛び出しが良いカバーになっていた。さらにこれが秋田、森岡のコンビだとしたら、自重を求められるかもしれない。もっともこれを強豪国相手にやるとなれば、かなりの確率で失点を覚悟しないとならないが。

 右サイドバックの山田は試合出場を重ねて段々と良くなっているように思う。良いクロスも上がるようになってきた。逆サイドの三都主が上がった時もカバーの意識があったように思う。
 その三都主も段々良くなってきた。攻撃的なMFで使われていた時は、ドリブルで仕掛けようと止まることが多かった。しかし、後ろから加速してドリブルする分にはいちいち止まらずに済むから、フラストレーションは軽減される。スピードに乗っていた所為か二回に一回は、一人二人突破するシーンがあったように思う。
 三都主の場合、守備の不安が言われるけど、まああんなものだと思う。とりあえず、相手について抜かせない。三都市の場合、スピードがあるので張り付いていくだけなら、結構いける。それでもクロスを上げられたら仕方がない。クロスが上がったらセンターバックが頑張ってシュートを打たせないようにするしかない。これはトルシエ時代のウィングバックもそうだったからね。ただし、中は3枚だったので、もう少し強固だったけどね。三都主を使う以上、守備はある程度割り切って考えないとならないだろう。
 それと三都主はクロスの精度を云々言われる。たしかに良くないかもしれない。ただ三都主の上げたボールの質を見るとファーに流れることが多いように思う。思っているよりも伸びているのかもしれない。ならば、ファー狙いで背後から突いてくる人間がいても良いのではないだろうか。ニアに入ってくるボールは、なんだか打ちにくそうなボールが多い感じがする。といっても、ニアでも競らないとダメだけどね。

 まあ、これでサイドからの攻撃も見えてきた。あとは、中田(英)や俊輔、その他二列目に選ばれた人が各自のセンスでなんとかするだろう。して欲しいという期待でもある。あ三列目の選手を活かした攻撃というのも見たいけど、これはジーコサッカーでは捨てているかもしれない。稲本の使い方を見ると勿体無いというかなんというか。守備要因で攻め上がらないなら稲本は要らないなあ。まあ、それはともかく、これらの攻撃パターンをどう使い分けていくか。同じ攻撃パターンを続けて、単調にならないように注意していけば良いと思う。
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03.06.22 [サッカー話] 北澤引退試合(03.06.21)
 この日は、北澤引退試合を観てきた。それほど思い入れがあったわけではない。技術的に優れているかというと、今の選手たちを見てしまえば霞んでしまう。持ち味はスタミナで、とにかく一生懸命動き回るという選手だからなあ。でも、面白い選手だった思う。ああいう選手は必要だと思う。

 引退試合は温い試合であった。まあ、既に引退した選手が中心だから仕方がない。30分ハーフだったのだけど、それでもしんどそうだった。木村和司なんていつの間にか頭が真っ白になっていた。太ってヨタヨタしていた。トトダス永島はもっと悲惨だった。あとマリーニョとか挙句の果てには与那城ジョージまでいたりして。それでも名前しか知らないような選手を見られて、ちょっと嬉しかった。
 そんなわけで、現役の選手はかなりずるいことになっていた。藤田は先制点を獲ってしまうしなあ。岡野なんかは、かなり良い選手に見えた。ヴェルディ側の現役選手というと、誰が現役なのかよくわからないし。あっカズがいたか。でもカズか……、いやよそう。ちゃんと得点獲ったしね。
 引退試合の方は、その後北澤が2ゴールの大活躍。まあ、皆わかっているんだな。打てるタイミングでも打たずに北澤に回していたりした。もっともそれをきちんと決める北澤だったけどね。あのお膳立てを外していたら、「おまえなんかもうサッカー辞めちゃえ」と罵声が飛んでいただろうけどね。って、辞めるのか。



 試合のシーンをいくつか。木村和司の頭が白い。岡野が走る。バテてスペースがスカスカ。マリーニョさんと与那城ジョージさん。

 30分ハーフの試合で金を取るのもなんだということで、現役ヴェルディと現役マリノスの練習試合も行われた。この試合にも北澤が出たんだなあ。残り15分というところだけど。頑張っていた。でも、負けたけどね。この辺はわかってないというかなんというか。最後に北澤に点を獲らせてヴェルディ勝利がお約束だろう。せっかく北澤が入ったところで同点に持ち込んだのに。
 って、そういうわけにもいかないのか。結構真面目な練習試合だったようで、結構なモチベーションでやっていた。ヴェルディの選手はレッドカードで退場になるしなあ。まあ、そんなわけで白熱していたようである。いやはや、おじさん達の試合を先に観た所為か、ものすごく速いサッカーに思えてしまったのである。ヴェルディのサッカーは停滞しているなんて言われているけど、それでも速く感じた。でも、北澤は頑張っていたなあ。60分試合した後、休んでしまってグッタリしたところだろうにちゃんと走っていた。



 結構白熱したボールの奪い合い。北澤もちゃんと走っていた。

 でも、やはり若手中心の練習試合だからねえ。今ひとつだった。頑張ってはいるけど名前の知らない選手が多くて、どう観て良いものなのかね。公式試合なら、ここで勝ったら、あるいは負けたらどうなるかという見方もあるのだけど。嗚呼一年ぶりにエムボマを観れたのがちょっと良かったかな。低調だったけど。
 いや、選手云々よりもこの暑さが問題だったかもしれない。梅雨の真っ最中ということで、雨が降ることさえ覚悟していたのに、ここまでドピーカンだとはまいってしまった。ましてや第一試合の開始時間は午後一時である。殺人的な暑さであった。おまけに前日のコンフェデ杯フランス戦を朝まで見ていたからねえ。酒を飲みながら観ていて、それが残ってしまった。もう競技場へは酔っ払いながら来たという感じ。試合も真剣に見ていられないわなあ。



 会場は結構な混雑であった。撮ろうと思っていた構図があってもまともに写真が撮れない。たとえば、顔面モザイクの人を撮ろうと思っていたわけではない。その後ろを撮ろうと思っていたのである。顔面モザイクは、あまりにバッチリ顔が映っていたので、さすがにインターネットに出すのはまずいかなと思ってモザイクを入れたわけである。こういう顔の人だったわけではない。
 で、その後ろは何かというとだらけて座り込んでいる人達である。それで何を言いたかったのかというと、実はこれ第二試合の最中なのである。わたしは、たまたまビールを買いに通路へ出たのだけど、この人達は第二試合の最中こうしてずっと試合も観ずに日陰の通路で座り込んでいた。「別に観たい試合じゃないしー、もう暑くて観てらんなーい」という感じである。

 そして、夏服のギャルを撮りたかったわけではない。動画なのだけど、舐めるように撮っているけど、そういうわけではない。これも後ろがメインなのである。後ろはビールを買うのに並んでいる列である。いやね。ビールを買おうとしたら、長蛇の列だったということを言いたかったわけである。これだけ延々と列が続いていたら、もう買う気が失せるというものである。国立の試合はこんなのが多いけど、この日はめちゃくちゃであった。でも、なんとかして欲しいな。
 わたしは、前日の酒が残っている状態だったので、ビールを飲むのはさすがにどうかと思ったのだけど、こう汗をかいては仕方がない。まあ、スポーツドリンクを飲むという手もあるけど、やはりビールだろう。というか、第二試合が始まる頃には、スポーツドリンクというか、アルコール以外の飲み物がすっかり売り切れになっていた。もうビールを飲むしかないではないか。



 最後にはとうとうビールも売り切れてしまってるの。いつもは、再入場できないことになっているけど、この日は再入場許可を出す他なかったようだ。つまり、「外の店で何か飲み物を買ってきてね」ということである。脱水症状で病人が出ても困るし。しかし、外の店と言われても結構遠くまで行かないと買えないだろう。戻ってくるのに何分かかるか。わたしはいい加減あきらめたけどね。どうも酔っ払い状態が続いていたので、どうでも良くなった。
 しかし、もうバカだなあ。こんな稼ぎ時に商品を切らしてしまうとはね。多めに仕入れておけば良かったのに。天気予報を見ていれば、間違い無く売れることはわかっていただろう。それに2試合あって通常のサッカーの試合よりも長い時間やっているのだから、相当消費するだろうこともね。売れ残るのを嫌ったのだろうけど、試合時間中に搬入できる体勢を整えておけば、最初の30分の売れ行きを見ただけで、追加注文をしていたはず。

 まあ、そんなわけで異常な暑さの中での観戦であった。一気に日焼けしてしまった。そしてヴェルディとマリノスの練習試合も終わって引退セレモニーである。うーん。わたしは別に大ファンというわけではないからなあ。というか、やはり昼間のセレモニーではイマイチ盛り上がらない。セレモニーが終わった後は、お決まりの場内一周だけど、人がごちゃごちゃしてわかりにくかった。まるでウォーリーを探せのようである。



 でも、大ファンだった人にとっては一大事なのだろう。大歓声であった。わたし如きが見に来てしまって申し訳なく思ってしまった。カズが引退する時には大変な騒ぎになるだろうなあ。ヒデの時は想像もつかない。でも、ヒデはやらないか。なんていうか、これから日本が強くなっていく過程で、年を取って動けなくなってしまった選手よりも、若い選手の方に目が行ってしまうというのもあるかもしれない。



 横断幕にもメッセージが書かれていたりして。テレビに映らなかったけどね。というか、この横断幕が映っていたら、わたしもテレビに映っていたところだ。まあ、こんなところで映っても仕方が無いけど。

 ところで、関係無いけど国立競技場には俊輔の看板が掲げられていることを知っているだろうか。2枚看板があるけど、向かって左の方だ。右の方はよく知らない。フリーキックを蹴った瞬間の俊輔の絵である。顔はあまり似てないけどね。



 って、違うか。

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03.06.21 [サッカー話] 日本−フランス戦(03.06.20)
 善戦で良いと思う。防戦一方というわけでもなかったし、改善されてきている。それほど卑下することもないだろう。グループリーグなのだから、最後にグループリーグを勝ち抜ければ良い話だ。3戦全勝でなくてはならないということはない。俊輔のフリーキックは美しかった。あれで一度は追いついたのである。大会前の韓国戦、アルゼンチン戦の頃には、フランス戦では惨敗するだろうと思っていたくらいだから、これだけできれば充分だ。

 フランス代表は2軍だったという声もある。たしかにそうだろう。大会のフランス代表メンバー自体、ジダン、トレゼゲ等の主力選手がいなかった。その上にさらにメンバーを落としてきた。ベストメンバーを考えたら、やはり2軍ということになるだろう。
 しかし、これは大会を乗り切るためのもので、日本がなめられたというわけでもない。グループリーグが5日間で3試合というハードスケージュールでは、選手を入れ替えながら使わなければならないだろう。となれば、一戦目と三戦目に主力を持ってくるのは当たり前の話である。仮に日本に負けたとしても、三戦目は確実に勝てるニュージーランド戦である。休ませるならここしかない。というわけで、日本は組み合わせに恵まれた。
 しかし、いくら2軍とは言っても、フランスは地元である。またフレッシュな選手を多く投入してきた。日本はキリン杯の終了後、ロクな休養も取らずにフランスに駆けつけた。パラグアイ戦から間をおかず、2日前にニュージーランドとやっている。そもそも2軍といってもフランスは選手層が厚い。そんな相手に1−2で敗れたくらいが何だ。日本はいつからそんなに強くなったのだ? 最小得失点差で乗り切ったのだから、まずまずだろう。

 大会中はスポーツ新聞やスポーツニュースを避けていたので詳しいことはわからないけど、どうやらジーコが監督が審判が悪いといちゃもんをつけたとか。恥ずかしいから審判の所為にしないで欲しい。審判がおかしいなら、最近の代表戦でも多々あったことだろう。ワールドカップでの韓国くらいおかしな判定が続いたら文句を言うのは当然だけど、あそこまではひどくはなかったと思う。
 別に試合そのものに関しては、特にジーコ監督の責任らしきものがなかったのだから、どっしりと構えていれば良い。「運が悪かった。でも、次のコロンビア戦は勝つつもりだ。問題は無い」くらい言えば良いではないか。どうせグループリーグである。次の試合もあるわけで、スパっと切り替えることを考えないと。審判云々とうじうじ言っていたら、選手達もいつまでも引きずってしまう。言い訳がましく感じられるだけで良い影響を与えないだろう。

 まあ、強いてジーコ監督の責任を挙げれば、ターンオーバー制を敷けるだけ色々な選手やその組み合わせを試してこなかったということがあるけど、そんなことは試合前にわかっている話である。あとニュージーランド戦で選手を交代して、休ませたり試してみたりすれば良かったということもあるけど、これも追加点を挙げるのが遅かったし、初戦のため、何点取れば良いのか判断がつかなかったのだから仕方が無い。流れが良かったからね。あと何点か取れそうな感じだったから。それよりもまずは選手の心理マネージメントをもっと考えようではないか。

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03.06.19 [サッカー話] 日本−ニュージーランド戦(03.06.18)
 思うのだけど、中山って仮病だったんじゃないかなあ。コンフェデ杯の登録メンバーが中山から大久保に変わったのを聞いて、そう思ってしまった。コンフェデ杯の登録メンバーは、怪我以外の理由で登録変更できない。それで、ふとそんな考えがよぎってしまったのである。まあ、一応医師の診断書があるらしいけどね。サッカー選手、特にベテラン選手であれば持病を持っていない選手などほとんどいないだろう。問題はどの程度できるかということになるけど、重めに申告すればどうにでもなる。
 その他にも福西と鈴木が明神と松井に変更された。この辺は微妙なところけどね。ただ、大久保については、コンフェデ杯の登録メンバー発表の時、「何故外したんだ!?」と疑問というか罵声に近い意見が出ていたし、わたしもそう思った。その後、ジーコ監督もパラグアイ戦を見て後悔したとかではないだろうか。さらに周囲にもあれこれ言われたとか。

「やっぱり大久保良い! なんで外しちゃったんだろう。もうコンフェデのメンバーは発表しちゃったよ。怪我以外では変えちゃいけないんだよなあ。失敗しちゃった。ん? 待てよ。怪我なら良いのか。怪我ならね……」
「ねえねえ。ゴンちゃん、確か君は脚の具合が悪かったよね。ねっ。ん? でもコンフェデは脚がもげようとも頑張るって? ダメだよ。そんなこと言っちゃ。君の選手生命が短くなってしまうよ。身体は大事にしないとね。それにさ。脚の具合がイマイチな選手よりも、若くてピンピンしている選手をコンフェデに出場させた方が良いと思わない? うーん。僕が何を言いたいのかわかるよね? ベテランの判断というやつでさ。ねっ?」

 といったことを想像してしまうのである。まあ、そんな情報はまったく何処からも無い話で、陰謀論は好きではないし、そんなことなど無いと信じたいのだが、ジーコ監督体制では最早何があってもおかしくないからなあ。今までの言動を見ていると、そういったおかしさが節々に感じらるのである。だいたい突発的な症状というわけでない。そんなに重症だったら、キリン杯前の合宿中にわかっていなくてはならないだろう。最初からメンバーに入らないはずである。どうも今ひとつすっきりしないのである。

 普通に勝ってしまったなあ。たしかにニュージーランドは弱い。オーストラリアと比べると3ランクくらい下がる。勝って当たり前の相手である。とは言え、3−0できっちり勝つのは難しい。特に今の日本代表では。まあ、たしかに得点シーン以外にも「今のは決めろよなあ」というシーンが数多くあったところから、もう少し点を入れられたとは思う。そんなことから「5−0で勝たなきゃダメだ」と言う人もいるけどね。
 ただ、それよりも攻撃の機会を多く作れるようになったこと、そして積極的なポジションチャンジもあって、そのバリエーションが豊富になったことを評価したい。中田(英)が入ってから模索してきた結果がわりと早くでてきたように思う。もっとも、その中田(英)の調子は今ひとつに感じられたけどね。でも、あのゴールは素晴らしかった。

 それよりも中村俊輔に改善の兆しがでてきたのが収穫ではないだろうか。もちろん、ゴールを決めたことを単純に評価しているわけでなくてね。まあでも一点目のゴールは絶妙だった。あれは本人曰く浮かせようとしたとのことらしい。でも、ボールの少し右側を蹴って浮かなかったんだなあ。それが上手い具合に回転がかかって、バウンドによって丁度ゴール方向に角度が変わり、キーパーを上手く回り込んで入った。
 良かったと思うのは、俊輔の2ゴールの位置である。ペナルティエリア内、ゴールに近いところで獲っているんだなあ。つまり、チャンスに対して、きっちり詰めていること。今まで俊輔に対する不満のひとつがゴール前に詰めていかないところだった。ペナルティエリアから遠いところで、「あとは君達で決めてね」とばかり成り行きを見ていることが多い印象があった。
 ゴール前に相手DFが揃っている中、FWの2人だけで得点するのはなかなか厳しい。そこに誰かが割り込んでいくとチャンスが広がる。こぼれ球をごっつぁんできるかもしれないし、それがなくても相手DFを引き付けることができれば、味方FWもプレイしやすくなる。相手GKだってケアするエリアが広がってセーブが難しくなる。数的優位を作るというと守備の話のように考える人が多いけど、裏を返せば攻撃時にいかにして数的優位を作るかということも同様に重要である。

 レッジーナの試合を見ていると、「今ゴール前に入っていけば得点を獲れるかも」というシーンを何度も目にして歯がゆかったのである。もしかすると監督の指示で「カウンターに備えて、おまえはペナルティエリアから離れたところでDFのクリアボールを拾え、拾ったら再度中へ放り込むのだ」といったことを言われていたのかもしれないけど、やっぱり違う気がする。俊輔には、あまり守備を期待していないだろう。どんどん攻撃に参加して欲しかった。
 レッジーナでの同僚であるコッツァなんかは、ゴール前に現れるプレイが多く見られた。実際、点にもよく絡んでいた。たしかに俊輔は昨シーズン7得点したけど、PK以外ではFKの2点だけである。アシストを決めたことも何度かあったけど、結局流れからの得点を獲ることができなかった。起点やつなぎを含めても俊輔が絡んでいない得点の方が圧倒的に多い。これでは監督だって使えないだろう。俊輔がいなくても点は結構獲れている。俊輔に守備はあまり期待できない。ならば守備的に行きたい場合は、俊輔を外しても良いかなということになる。

 俊輔には攻撃にもっと絡んでいく意識が欲しい。どうも俊輔って「僕はモリシ(例えばね)じゃないし、そういう選手じゃないから……」とか言って自分を決め付けてしまっているところがあるように思える。トルシエとの対立云々にしても、そんなところから来ているのではないか。「僕はサイドバックのタイプじゃないし……」と。
 そうじゃなくて、たとえ得意じゃなくても、今現在一番有効なプレイを選択するべきではないのか。トップ下でやりたいのだったら、ゴール前にもっと入っていっても良いと思うのである。チャンスの時には自らもゴールを狙うのがトップ下の仕事だろう。パスを出すだけであれば、レジスタが最適な仕事だと判断されてしまう。だから位置を下げられた。でもそうすると守備が求められるけど、それは不安……というのが、シーズン後半になって出場時間が削られていった原因だと思う。
 サッカーの攻撃なんて失敗したって良いのだからね。ゴール前に飛び込むことでチャンスができるなら飛び込めば良い。体勢が悪くてあさっての方向に向かってしまうかもしれなくとも、パスコースやシュートコースが空いていれば打てば良い。パスの出しどころがないなら、ドリブルでつっかけたって良い。色々なプレイにチャレンジすることでプレイの幅も広がるし、毎度同じプレイをしていたら相手にも読まれてしまうだろう。今回俊輔がペナルティエリア内で流れの中から点を獲ったことで改善の可能性を感じた。実際、俊輔がJで一番良かったと思う頃は、ペナルティエリア内での仕事が多かったからね。

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03.06.12 [サッカー話] 日本−パラグアイ戦(03.06.11)
 それにしても、前回のアルゼンチン戦後のジーコ監督のインタビューは、見ていて可哀想だった。なんだか今にも泣きそうであった。このような状態が続けば、観客からのブーイングも段々と大きくなるだろう。Jリーグ創世期の立役者に対して、この仕打ちはあんまりだと思うけど、日本代表の試合ぶりがこの状態では仕方が無いだろう。まあ、こうなるのが見えていたからジーコ監督には反対だったんだけどなあ。こんな思いをさせたくなかったというかなんというか。

 試合の方は、前回に比べれば良くなったと思う。惜しいシュートが何本かあった。大久保のオフサイドによる幻のゴールもあったしね。いくつかの惜しいシュートのうち、一本でも決まっていたら勝てていた。ただ良くなったと言っても、一点も入れられずに引き分けである。まあ、ようやっと決定力不足なんて台詞が言えるようになった程度だろうか。いや、次はもっと有効な攻撃ができるように考えようというレベルに達したくらいかな。

  1. ゴール前まで攻め込むことが多く、決定的なシュートを打てている状態
  2. ゴール前まで攻め込むことが多く、シュートも打てるが、あまり有効でないため得点が決まらない状態
  3. ゴール前まで攻め込むことが多いが、シュートが打てない状態
  4. ボールの保持はある程度できるが、シュートが少なくゴール前になかなか行けない状態
  5. ボールの保持もできず、自陣でのプレイが多い状態
 唐突だけど、もちろん1から順番に良い状態ということである。個人的な大まかな印象での判断になるだろうけど、こういう基準で見ればわかりやすい。これは相手の視点からも見た場合についても考えないとならない。日本が1に近く、相手が5に近いほど良い。たとえば、日本が1で相手が5ならば、素晴らしいことである。相手が1で日本が5だと、なんじゃこりゃということになる。両者とも3であれば、膠着した状態ということになる。
 時間帯によっても変化する。日本の1と5、相手の5と1が交互に来ることもある。どちらが勝ってもおかしくない激しい攻防だ。また、2から3の時間帯が多いけど、時々相手に1の状態にまで持っていかれるという試合もある。そして、それで負けることもある。そういう場合は不運としか言いようがないが、普通は1に近い時間帯が多いほど良い試合であったということが言える。ただし、あえて相手を4の状態においておくチームもある。

 さて、この見方で言うと、パラグアイ戦の日本は2から3の状態が多く、何度か1の状態まで持っていったという感じだろうか。アルゼンチン戦や国立の韓国戦では、4から5の状態がほとんどだった。そう思えば良くなっているとは思う。しかし、このレベルで喜んでもいられない。最悪からは脱出したというだけのことである。
 なにしろ今回のパラグアイ代表は、2.5軍と言われるほどのメンバーである。クエバスの他には、ワールドカップ代表時の控え選手が6人、残りは若手の3軍選手である。時差や長時間の移動も考慮すると、本来勝って当然の相手なのである。1軍のパラグアイ代表であれば引き分けでも悪いと思わないが、これではまだまだ褒めることができない。

 報道によると、アルゼンチン戦の後で色々と修正してきたようだ。約束事をいくつか作って攻撃の組み立ての練習をこなしてきたらしい。前回書いたけど、必要だったのはこれなんだなあ。シュート練習の時間を増やしてもね。それが今回は、修正のための芽が出てき始めてきたようである。
 またスタメンも大幅に変わった。モチベーションが向上し、安穏とした雰囲気から厳しさが増したようだ。「メンバーから落とされるかもしれない」、「頑張ればスタメンになれるかもしれない」といった状況を作らないとね。大昔に言ったかもしれないけど、「もし明日試合をするならば……」は言ってはいけないことだろう。それでもって、言った以上引っ込みがつかないのか、実際の試合でもほとんどその通りのスタメンだった。
 名前を呼ばれなかった選手は、最初から低い評価をされているとクサるだろう。しかも、実際の試合でも同じスタメンなのだから、代表に選出されても試合に出られないと思えば力が入らないだろう。そして、名前を呼ばれている選手は、安心して緊張感をなくしてしまう。怪我をしないようにと消極的になってしまう。
 ジーコ監督の問題点は、選手の能力を先入観で決め付けてしまっていることである。体力、技術、プレイスタイル、コンビネーション、指導の飲み込み等、実際に練習で見てみないとわからないことも多いだろう。Jリーグではチーム事情もあって、得意なプレイを封印していることだってある。どうもこの辺で、合宿を軽視しているように伺えるのが困ったところだ。

 今回これらに改善の兆しが出てきたことは、評価すべきである。ただし、それがジーコ監督によるものであればだ。どうもその修正が中田(英)によるものとしか思えない。報道を見てもそうだし、自身のサイトで語っている内容を見ても、そのように伺える。攻撃の約束事、DFライン、練習の雰囲気、声を出す出さない、コミュニケーション……なんてことについて言及している。公にすると選手間で問題になるので言ってないけど、スタメンについても進言しているのではなかろうかとさえ思えてしまう。
 まあ、実際には中田(英)が意見を出して、ジーコ監督が了承するという形になっているのだろうけどね。キャプテンとして当然の仕事だろう。もちろん、中田(英)がキャプテンシーを発揮し始めたことは良いことである。ただ、全権委譲してしまうのはどうしたものだろうか。

 中田(英)はクレバーで戦術眼を持っている。ただ監督としての経験は無いし、百戦錬磨の監督に比べたら引き出しも少ない。オリジナルな戦術というよりは、今までの経験に基づくものを出しているだけだろう。中でもトルシエ前監督のエッセンスを採り入れている部分が多いと感じる。そのため今までのジーコ監督の発言が否定してしまっているところが、全権委譲と映ってしまうところだ。それでは監督がいる意味が無いのではないか。
 まあ、トルシエ前監督のエッセンスを採り入れるのは、日本代表の選手には即効性があり、間違いが少ないと思う。中田(英)らしい確実な選択である。このまま行けば、トルシエ時代くらいの安定性は取り戻せると思う。ただ、それではトルシエ時代よりも強くはなれない。ある程度の立て直しができたところで落ち着いてしまうのではないか。
 それを打破するためにはどうすれば良いか。中田(英)には、そんな引き出しを持っていないだろう。中田(英)は、まだまだ学ばなければならない選手だと思う。それを教えられるコーチがいないのは不幸なことだと思う。
 加えて、自分よりも優れた選手が現れた時にどうするのか。自分が不調になったらどうするのか。パルマのようにチームが勝つためには、自分を殺すのがベストという結論になったらどうするのか。べストな選択をすることは難しいし、つらいことになる。やはり、経験豊富な監督が指揮を執るべきであると思う。

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03.06.09 [サッカー話] 日本−アルゼンチン戦(03.06.08)
 うーん。なんだか日本は試合をするたびに弱くなっているなあ。この際スコアはおいておく。なにしろ1-4の大敗だ。このスコアを元にどうのこうの言いたくはない。最後の一点は不運というかなんというかのゴールなので仕方が無いだろう。しかし、それがなくても1-3なわけで、きっちり完敗するだけの差があった。ただ何度か日本のホームでアルゼンチンと試合をしたと仮定して、平均的なスコアが1-4に収束するというほどではないということで、つまり完敗は完敗だけど、あまりスコアでモノを考えない方が良いという程度のことで、もちろん日本が良かったという意味ではない。ああ、ややこしい言い回しだ。
 そういえば、トルシエ監督時代にサンドニでフランスと試合して、0-5で負けたことがあった。トルシエ前監督は、このスコアを前面に出されて酷く叩かれた。たしかにあの試合は、中田(英)の孤軍奮闘といった感じの試合で、どうしようもない試合であった。ただ実際の失点原因を考えると、0-5で負けるほどの試合ではなかったと思う。それを「フラット3の崩壊だ」とか「トルシエ戦術は通用しない」とか短絡的に言い出す人が沸いて出てきたのには苦笑した。

 最初の失点は、松田の不用意なファールでPKを与えてしまったことによるものである。相手はゴールを背にしていた。即ちシュートが打てるような状態ではなかった。ならば、あわててファールを犯すほどのことはない。ところが松田は、相手を抑えに行った時に濡れたピッチで止まり切れなかったのか、ちょんと背中を押して倒してしまったんだなあ。冷静にシュートチャンスを作らせない程度のディフェンスをしていれば、与えずに済んだPKであった。
 二点目は楢崎のミスである。グラウンダーの折り返しを止めたはずが、ボールの上に乗ってしまった。脇の下からボールがこぼれ、よりによってゴールの方へコロコロと転がっていった。ピッチが濡れていた所為で、グラウンダーのボールが思っているよりも速かったのだろう。それで倒れこむよりも早くボールが身体の下に入ってしまったのだろう。さらにボールが濡れていた所為で滑りが良く、つるりとこぼれて行ってしまった。落ち着いて処理ができていれば入らなかったゴールである。詰めていた選手もいなかったのだから、見送っても入らなかった。
 三点目は、三浦(淳)のミス。相手は、コーナーキックで一旦ボールを戻し、そこからクロスを上げてきた。ボールを戻した瞬間、日本のDF陣は全員がラインを上げてオフサイドを取りにきた。で、オフサイドが取れたと思ったら、何故かゴールの中で待っていたのが彼なんだなあ。ラインを上げようとしていた森岡らの意図が読み取れてなかった。もし、ラインを上げる気がなければ、誰かが競りに行っていただろう。そうしていたら入っていなかった可能性もあるので。三浦(淳)の完全なミスというのは可哀想である。ただ意思の疎通ができていなかったということだけど、あの中で一人違うことをしてしまったのだから、ミスしたのは彼ということになってしまう。

 四点目、五点目は、完全な失点なわけだけど、三点差ついてしまったことで一点でも取り返そうとリスクを犯して攻めに行った結果の失点である。しかし、三点目を取られたことで、理性を失ってしまった。集中力を欠いていた。ヤケになって雑なプレイをしてしまった。三点差になっていなければ、もう少し慎重になっていただろうし、それでなんとかなっていただろう。
 たしかにボールを持ってもどん詰まりになるわ、パスはつながらないわ、簡単にミスして相手のボールになってしまうわで、良いところがほとんどなかった試合である。ミスが無くても、結局フランス攻撃陣に寄り切られて完敗という試合にはなっていただろうけど、0-5というスコアをそのまま評価とするのはどうかと思う。

 それとあの試合は、パスの出しどころに困ってというシーンが多かったけど、一番問題だったのは左サイドの彼だと思う。俊輔。五輪、アジアカップと良い働きをしたのにあの試合では、その良かったプレイをしなかった。なんだろうなあ。マスコミ連中に「やっぱり真ん中でやりたいでしょ。君が一番生きるところは左サイドでなくて真ん中だと思うよ」なんて何度も唆されて勘違いした所為か、真ん中、真ん中に入ってしまった。右サイドからのスローインなのに何故か俊輔がボールをもらいにきている場面が二度も大写しになっていた。
 真ん中に入り込んでくれば、中田(英)がポジションチェンジしてくれると思っていたのだろうか。左サイドにスペースがあってもそこに入ろうとしないから、中田(英)も出しどころに困ったというのが、どん詰まりの原因のひとつだと思う。仕方が無いのでミドルシュートを打って、それが惜しいシュートだったので評価されたけどね。俊輔もスペースを見つけてボールをもらったりして、ダイレクトでクロスを上げたり、ミドルシュートを打ったりしたら格好がついたのに。

 この試合以降、トルシエ前監督は俊輔を使わなくなった。あと共通理解が足りないと感じられた三浦(淳)も呼ばれなくなった。トルシエ前監督は、本当の戦犯の名前を言わない。まあ、監督として当然だけどね。何かしらを言われる選手は、むしろ評価されている選手で、悪かった選手については語らず、いつの間にか使われなくなる。マスコミはどうしてこんな簡単なことがわからないのだろうか。どうも違う方向に矛先を向けてしまう。「○○を酷評、責任をなすりつけた」とかね。「○○をどうして呼ばないのか」というのも。
 それはともかく、三浦(淳)は五輪のオーバーエイジに選出されるほど買われていたのだけどね。そうこうするうちに怪我をしてしまって、最早名前も上がらなくなってしまった。俊輔もトップ下でやりたいばかりに真ん中でのプレイに拘るようになって、却ってプレイにキレがなくなってしまった。
 代わりにコンフェデで小野が活躍してしまった。小野は、トルシエ前監督が俊輔に求めていた正確でタイミングの良いクロスを何度も上げた。小野が使える目処が立ったので、俊輔が必要なくなってしまった。それでも直前までは代表に呼んでいたから、期待されていたのだけど、勘違いは一向に直らなかった。それが俊輔のワールドカップメンバー落選の理由だろう。

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03.06.09 [サッカー話] 日本−アルゼンチン戦(03.06.08)−2
 脱線してしまった。で、前回ジーコ監督がわかったという課題と修正方法について、見当違いでなければ良いみたいなことを書いたけど、どうも心配した通りであった。よりによって、シュート練習を増やすのが修正方法だとは、単純というかなんというか。シュート練習をしたから、シュートの本数が増えるものでもあるまい。
 韓国戦でシュートが打てなかったのは、シュートを打てる体勢になかったから。それは攻撃までの手順が確立されていなくて、シュートレンジに入るまでに時間がかかっていたから。だとすれば、攻撃の組み立ての方法を作っていくことだろう。何をやっているんだか。シュートの意識が無いというのはちょっと違うだろう。
 シュート練習というのは、シュートを打っても入らないという時にやって効果があるものではないか。まあ、シュート練習をしたからといって代表合宿の短い期間で格段にシュートが上手くなるとは思えないけどね。クラブチームの練習でも行う日常のルーチンワークみたいなものだろう。まあ、シュートのタイミングがブレているとか、そういったものを修正する効果はあるだろうな。いずれにしても考え方がズレているというかなんというか。

 で、アルゼンチン戦である。前半二失点した後は、わりと攻撃の時間が増え、日本の攻勢となった。そして秋田のヘッドで一点返す。その後、またアルゼンチンが攻勢になり、さらに二失点してしまった。まあ、日本が攻勢になったのは、二点差ついたことでアルゼンチンが守備的になってカウンター狙いに切り替えたからだろう。で、一点返された後は一点差じゃ心許ないということで、もう一点取りにきた。それがまんまと決められてしまった。
 完全にアルゼンチンの手中にあった試合である。点を獲ろうと思ったらいつでも獲れるといった感じではないか。韓国戦から比べるとシュート数は増えたけど、それも途中でアルゼンチンが守備的になったからで、もし点の入らない展開になっていたら、やはりシュートがあまり打てていなかっただろう。

 それでも中田(英)が入ったことによって、攻撃面は向上した感じがした。中田(英)が頻繁に左右に動いて相手DF陣を崩そうというところが何度か見られた。しかし、いかんせん中田(英)単独の動きだった。他の選手が積極的に絡んでいく動きが無いと有効な攻撃を仕掛けるのは厳しいだろう。後半は三都主を入れて良くなったという人もいるけど、アルゼンチンがゲームをコントロールして、引いたことの方が大きいと思われる。
 この試合では前半3ボランチを敷いて4-3-1-2の布陣で望んだ。後半は、それをいつもの4-2-2-2に戻した。試合後、ジーコ監督は「3ボランチにしたのはわたしのミスだった」みたいなことを言っていたけど、「どうもそれは違うんでないの?」というのが、わたしの感想である。まあ、ジーコ監督のミスはミスだろうけど、それは小笠原に対して、どういった指示をしていたかということである。小笠原が消えている時間が多かった。ということは、小笠原に対して的確な指示を与えることができていなかったということで、それがミスだということである。

 ところで、そろそろフォーメーションだけでサッカーを語った気になるのは終わりにして欲しいと思う。サッカー関係の掲示板を見ていると、「4-4-2が最強だ」とか「3-5-2の方が良い」とか「4-2-3-1が最新の戦術なのだ」とか「オマエはおすぎかっ」とか侃々諤々である。しかし、どのフォーメーションを採用したとしても最強のチームになり得るわけで、また同じフォーメーションを採用していてもまったく別なタイプのチームだったりする。いい加減、最強のフォーメーションなんて無いということに気がついた方が良いのではないだろうか。
 あるいは、選手の名前をフォーメーションの形に並べて「これが最強の布陣だ」とか言っている人も頻繁に見かける。そういう人に限って戦術なんて考えていなくて、自分の好きな選手を全部同時に使いたいだけだったりする。なんていうか、ジーコ監督にはこれと同類のものを感じてしまうのである。

 重要なのは、どのように攻撃するか、どのように守備をするか、守備から攻撃にどのように移行するか、攻撃から守備にはどのように移行するかといったことだろう。この4点をベースに具現性を持った戦術を考えていかなくてはならないのではないか。そのための選手起用で、フォーメーションの採用だと思う。
 フォーメーションなんてものは、選手の初期配置でしかないわけで、試合中は常に位置関係が変化する。展開次第で、縦に並んだり横に並んだり、前後左右の選手が入れ替わったりする。初期配置のまま全体が移動するわけではない。特に攻撃のシーンでは、初期配置のままであること自体、ほとんど無いだろう。そもそも、どんなフォーメーションを採用したとしても、最終的な局面の配置は同じなのである。

 たとえば、サイド攻撃の場合、どんなフォーメーションでもサイドからクロスを上げる人と中で張っている人がいることに変わりがない。ただし、どれだけ人数をかけるかで変わってくる。ゴール前に一人におくか、二人おくか。こぼれ球を拾ってミドルを狙っている選手が何人いるか。それからサイドのフォローを置くかということもある。あまりにも人数をかけると攻撃が不発に終わった場合、カウンターを狙われる恐れがあるので、カウンターへの備えも必要である。
 では、4-2-3-1(でも、3-5-2でも良いけど)では誰がクロスを上げるの? 何人ゴール前に張っているの? その人はポストプレイを狙うの? ヘディングで直接狙うの? ミドルを狙うのは? ファーに飛び込む人はいないの? 2列目からの飛び込みは? サイドのフォローは? で、サイド攻撃に至るまでの過程は? と、サイド攻撃ひとつ取っても想定しなくてはならないことがいくつもあるのである。
 どんなフォーメーションを採用しても、最終的には攻撃の形になっているわけで、どうしたらスムーズに最終的な形に持っていけるか、そして攻撃が不発に終わった場合はどのように守備の態勢を整えるかを考えないとならない。さらにその局面において、どういった特性の選手が配置につくかを考える。クロスの精度が悪い選手がクロスを上げても良いボールがいかなし、高さの無い人間が中で競っても勝てないし、瞬発力が無い選手が走りこんでも追いつけない。フォーメーションは最初の出発点なだけで、どの選手がどう動くまで考えて初めて戦術と言えるわけである。

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03.06.09 [サッカー話] 日本−アルゼンチン戦(03.06.08)−3
 さて、3ボランチにするのは良いのだけど、ジーコ監督はどのような戦術を考えていたのだろうか。それをどのように選手に伝えたのだろうか。特に小笠原に大しての指示は重要だったと思う。まさか黒板に3ボランチの配置を書いて、小笠原に「今日は3ボランチで行くからな」と言っただけなんてことはないだろうな。小笠原はどういう状況の時に上がれと指示されていたのだろうか。中田(英)とFWを合わせた3人だけで攻撃しろというわけでもないだろう。それで攻撃が決まるなどほとんどあり得ないのだから、結局攻撃時には3ボランチの誰かの上がりが必要となる。
 どうも小笠原は上がるタイミングをつかみかねていたような感じがする。それが小笠原が消えていた原因ではなかろうか。中田(浩)が左サイドに開いていたのは何度か見られたけど、攻撃で小笠原がボールに絡んだところはあまり見られなかった。攻撃のセンスを期待しての小笠原起用ではないのか。攻撃時に小笠原が前へ出て、守備の時は戻りなさいということか。ならば、中田(英)を二人並べた場合とどれだけ違うのだろうか。違いがわかりにくい。3ボランチだと言われてしまった所為で、前に出るのが悪いことかのようにプレイエリアを限定してしまったのではないだろうか。フォーメーションに縛られすぎである。
 たとえば、中田(英)が左に開いた時には、空いたスペース、つまり真ん中に入るとかルールを作っておくべきだろう。指示していたのか。また、中田(英)は守備に戻って引きづられる場面が多かったけど、そんな場面でも中田(英)と稲本とで挟み込みができていたら、ボール奪取を期待して先に上がっておくというのもありだろう。誰かが最終ラインへバックパスしたら、右サイド前方に開いてロングフィードを呼び込むというのもありか。いくつか前へ上がるための決め事を作っておかず、ただ「3ボランチだ」と言われても難しいだろう。しかし、どうもそういうプレイが見られなかったんだなあ。

 そもそも、セルジオ越後にまで「約束事が無い」なんて酷評されていたくらいだからね。本当に3ボランチにしたら守備が硬くなるだろうくらいの考えしかなくて、フォーメーションを決めてしまったような気がしてならない。ブラジル贔屓のセルジオ越後がブラジル系を酷評するくらいだから、最早ダメなんじゃないかという気がしてきた。まあ、トルシエ前監督の時には「約束事で選手を縛っている」なんてことを言っている人だったから、間に受けない方が良いと思うけど。

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03.06.01 [サッカー話] 日本−韓国戦(03.05.31)
 いやあ、日本は弱かったなあ。もっともジーコ監督に代わってから今まで強かったためしがないけどね。そう考えると今回の韓国戦も妥当な結果だろう。前回アウェイの韓国戦では勝ったけど、前半途中から押されに押され、ロスタイムに入ってからのラッキーなゴールで勝っただけで、実際には引き分けが妥当な試合である。

 今回韓国が勝ったのは、韓国が強かったわけではない。今の韓国は相当弱いのである。ただそれ以上に日本が弱かったということである。今回の試合前、日本の方が強いと思っていた人はどれだけいたのだろうか。今回の試合後、韓国が強かったと思っている人はどれだけいるのだろうか。マスコミに騙されてはいけない。わたしはミスだらけの低レベルな両チームの試合だったと思う。
 韓国はワールドカップ後の親善試合でまったく勝てていなかった。得点すら取れていなかったほどである。体調不良でモチベーションの低い相手でも勝てなかった。コエリョ監督になってから今回が初勝利である。実際今回の試合だってミスは多かったし、戦術的にもあるのだかないのだかわからない状態であった。
 日本も同じである。地力が違うアルゼンチンはともかく、ジャマイカとウルグアイに関しては、若手を多く起用した1.5軍で、しかも地球を半周してやってきたような体調不良のボロボロの状態であった。日本のホームであれば、勝って当然の相手である。そんな相手に勝ちきれなかったのだから、いい加減今の日本は、ワールドカップ時に比べて相当弱くなったということを自覚しないとならないだろう。マスコミを見ていると、その大本営的な報道にイライラしてしまう。

 試合後、ジーコ監督は「課題がわかった。修正する」みたいなことを語っていたけど本当だろうか。では、ジーコ監督がわかったという課題は何なのだろうか。見当違いでなければ良い。課題がわかったとして、修正方法を持っているのだろうか。監督経験がある人ならば、こんなことを心配しなくても良いのだけど、監督経験が無いので見当違いの方向に走ってしまうのではないかと不安になる。しかし、どうしてマスコミは、「どこが課題なのか」、「どのように修正するつもりなのか」を聞かないのだろうか。こういったところで、わたしはマスコミの甘やかしを感じるのである。
 そもそも今回の試合まで4試合こなしてきたわけで、問題点は今回の試合の前に見えていなければおかしい話だろう。今回の試合の前には合宿を行ったわけだけど、問題点の修正はここで行っておくべきであった。なにしろ4試合で勝ったのは韓国戦だけで、それもラッキーゴールによるものだったのだから、問題点が無いわけがない。やることが常にワンテンポ遅い。どういう計画で強化しようと思っているのか、ロードマップを示してほしいものである。

 試合の方はどうだったかというと、まずシュートが少なかったという点が挙げられる。何故シュートが打てなかったのかと言うと、シュートを打てる態勢になかったからといった当たり前の理由になる。ペナルティエリア付近にボールを運んできた頃には、既に相手が大勢いてシュートコースが防がれてしまう。
 では、何故相手DFが大勢いたのかというと、ひとつは攻撃が遅いからだろう。まず、ボールを奪う位置が低い。それからマイボールになってもゴール前に運ぶのに時間がかかっている。マイボールになってから相手ゴール前に運ぶまでの手順が構築されていないのだろう。どうも、なんとなくパスをつなげていくだけでゴール前まで持っていけると思っていそうだ。
 シュートが打てなかったのは、崩しのプレイが無いことも挙げられる。崩しのプレイがないためにDFに隙間が空かない。相手のマークを引き付けて、他の選手に打たせるといったプレイがほとんど見られなかった。もっとポジションチェンジをしたり、後方からの攻撃参加を仕掛けたりといった動きを活発にしないとDFを崩せない。後方からの攻撃参加といえば、稲本の名前が挙げられるけど、その稲本がほとんど上がれなかった。その理由は守備に追われてへとへとになってしまったたからだろう。稲本が上がるためには、DHの守備が安定していることと前線でのキープ力が必要になるのだけど、その両方が良くなかった。

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03.06.01 [サッカー話] 日本−韓国戦(03.05.31)−2
 攻撃と守備は表裏一体である。攻撃が上手くいかないのは、守備に問題があるからとも言える。問題のひとつは、多くの人が指摘しているがDFとDHの間が空き過ぎていることだろう。DHが長い距離を走らなくてはならない。稲本への負担が大き過ぎた。稲本が守備で走り回ることができていた間は良かったが、疲労がたまって運動量が落ちたところに、相手選手が交代してフレッシュな状態になった。相手の攻撃を受け続けるのも当たり前である。
 DFとDHの間が空き過ぎたのは、DFラインが下がり過ぎているからだろう。簡単に下がり過ぎる。DFが下がるのはジーコ監督の指示のようだが、これはジーコ監督がアンチトルシエ的な発想に縛られているとしか思えない。しかもDFシステムを誤解したまま。おそらくフラットをオフサイドトラップを仕掛けるものと勘違いしているような気がする。オフサイドトラップを仕掛けろなんてことは、別にトルシエ前監督は言っていないんだけどなあ。
 基本的にラインを高く保つことで、相手をゴールから遠ざけると共に味方の選手の間をコンパクトにする。コンパクトにすることで高い位置でのボール奪取の機会を伺う。しかし、相手のボールになったら簡単に抜かれないようにまず3メートル下がる。そんなところだ。オフサイドトラップなんて仕掛けなくても、DFラインを把握してない相手選手が勝手にオフサイドにかかってしまっていただけで、意思を持って仕掛けるオフサイドトラップはおまけみたいなものだろう。
 というわけなので、ラインを上げられる時は上げた方が良い。とは言っても、ジーコ監督はラインを上げろなんて指示を出すことは無いだろうな。完全に方針転換になるわけだから、わかったとしても今更そんなことは言えないだろう。選手個人が監督の言うことを無視することに期待するしかない。

 センターラインから10メートル程入ったタッチライン際、相手選手がプレスをかけられ後ろを向いてどん詰まりになっている。とてもゴール前なんかにパスが出せる状態ではない。こんな時でもペナルティエリアの中にまでラインを下げているというシーンがあった。当然、相手選手もペナルティエリアに侵入している。しかも2人もゴール前で張っている。守る方は2人しかいない。
 もしここで、どん詰まりになった選手に誰かがフォローに入り、その選手が一発でペナルティエリアに放り込んだらどうなるだろう。クリアできれば良いが、クリアしきれないところにボールが行ったら、触るだけでもゴールという可能性もある。ちょっとトラップミスをすれば、それを奪われて即失点である。ゴールから近くなればなるほど、シュートスピードは必要なくなるし、枠から外れることも少なくなる。つまり、力んで外すということも少なくなる。
 実際、失点のシーンもそんな感じであった。クリアしきれなかったボールの角度を変えただけである。あの時もゴール前で2人張っていたし、どちらかが触るだけでよかった。なのに味方DFは2人しかいなかった。得点力の無い韓国だったから一失点で済んだものの、普通ならあと2、3点入っていた。

 話がかぶるけど、相手ゴール前に運ぶまでの手順が構築されていなかったことは、相手が攻勢に出ている時になかなか日本のボールにできなかったことにもつながっている。ゴール前まで到達されたら、いくらなんでもある程度の人数は守備に戻らないとならないだろう。その到達時間が素早いとなると、相手ボールになったら警戒して早く戻ろうとするだろう。パスカットやこぼれ球を狙おうと悠長に相手陣内でウロウロしていられない。
 ところがなかなかボールが前に行く気配が感じられない。ボールを拾ってもレシーバーを探すのに時間がかかりパスコースを消され、有効なパスが出せない。出しどころに困ってフォローに入った選手に横パスを出す。もらった選手も新たな出しどころが見当たらず、またフォローに入った選手に出すしかなくなっている。大きくバックパスを出そうとしても、ラインが低くいため、相手FWがGKのすぐ前で張っているため、怖くて出せない。仕方が無いので、やっぱりすぐ近くの選手にパスを出す。そのうち相手選手に囲まれて奪われる。その繰り返しであった。

 いったいこのチームをどうしようというのだろうか。

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