03.05.29 先生と呼ばれるほどのバカである
 先々週の土曜日は、フットサルに行ってきた。へっぽこゴールを2つほど挙げた帰り道のことである。なにしろさいたまである。家までは1時間以上かかる。下手すると3時間かかる。トイレが心配だ。首都高はトイレに行くタイミングが難しいのである。入りたくなってもトイレが近くに無かったりする。というわけで、首都高に入る前にコンビニに寄って、用を済ませることにした。
 で、トイレを目いっぱい使わせていただいたのだけど、トイレを使うだけなのはこちらとしても申し訳ないので買い物をした。なんだかとても美味しそうなジュースである。美味しそうなジュースがあったので、それをレジに持って行った。レジの前で、ふとタバコの陳列棚が目に入った。ああ、そうだ。セブンスターも買っておこう。

「あっ、あとセブンスター2つ」

 わたしがそう言うと、店員さんはセブンスター2つを取り上げバーコードを読み取らせ、シャカシャカと美味しそうなジュースと一緒に手際よく袋に詰めた。そして、何故かわたしの目を見つめた。

「あの、せん「チーン」ですか?」

 えと、何を言っているのかよくわからなかった。少なくとも「せんチーン」とは言っていない。途中で割り込みが入ってしまって聞き取れなかったのだ。ちなみにチーンというのは電子レンジの音である。鼻をかんだわけではない。前の人の弁当が温まったのである。温まったであろう弁当を袋に詰めて前の人に渡した後、再度わたしの目を見つめた。

 うーん。どうやら「センセイですか?」と言っているようである。これは「先生」のことだよなあ。しかし、わたしは何の先生なのだろうか。数秒間、自問自答した。弁護士、医者、政治家、漫画家、小説家あたりも先生と呼ばれることがあるけど、この場合は「先生ですか?」という聞き方をしてこないだろう。所謂モノを教える方の先生の方だと思われる。しかし、わたしは何を教えたというのだろうか。数学か。理科か。国語か。どれもガラじゃないよなあ。どうせ先生をやるなら美術が良い。
 いや、先生になるなら何の教科が良いという話じゃなくて、問題はわたしが何の先生かということである。まあ、パソコンスクールとか英会話スクールの先生という可能性もある。しかし、わたしはどこかで教えたことがあったかなあ。自信は無いが、たぶん教壇に立って他人にモノを教えたことはなかったと思う。いやはや、「たぶん」というのは、なんというかこれだけ生きていると、どこかで何かを教えていたような記憶が入り混じってくるのだ。

 しかし、どうにも思い出せない。それでも何か関わり合いがある人かと思って、彼女の胸元をちらりと見た。なんだ。Aカッ……じゃなくて、名札を見たのだ。名札には「きん」と書かれていた。あまり馴染みはないが、普通に考えると「きん」は名字の方だろう。コンビニはキャバクラではないので、下の名前で呼ばないはずだ。もしかすると、コンビニと間違ってイメクラに入ってしまったのだろうか。先生と生徒のプレイだったのか。バイトをしていることが先生にばれて、口封じにムフフ……というシチュエーションを楽しめと。
 いや、その可能性は非常に少ないだろう。いずれにしても「きん」が名字ということは、きんさんぎんさんのきんさんではないことは確実である。菅井きんでないことも確実だ。わたしの知っているきんさんはこの2名だけで、名字の方がきんさんの人は知らない。以上のことから総合的に判断して、彼女の人違いという結論に達した。

 きんさんである。珍しい名字だと思ったが、よくよく考えたら日本人ではないのか。そういえば、日本語の発音が微妙に違っていたかなあ。その所為で聞き取りにくかったのかもしれない。どこの人だろうか。「きむ」だったら韓国人なのだろうけど、「きん」だから中国人かなあ。台湾かなあ。
 ちなみにきんさんは、ショートカットの軽めの茶髪だった。その所為で、てっきり日本人かと思っていた。日本のファッションに染まってしまったのかな。まあ、留学生だろう。大学か専門学校か語学学校か。ということはわたしはそこの先生に間違われたということだな。でも、学校を放り出してバイトばかりしているんじゃなかろうな。先生の顔をきちんとおぼえていないとはあやしい。

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03.05.29 先生と呼ばれるほどのバカである−2
 それはともかく、先生に間違われるとは驚いた。さいたまには、よほどわたしに似た先生がいるのだろう。わたしに似ているからには、さぞかし立派な先生なのだろう。そして生徒に大変慕われているのだろう。いや、そうであって欲しい。荒川の土手を歩いて、生徒に挨拶をしながら登校するのだ。
 いやはや、どうも先生に間違われて少しだけ先生の気分になってしまったのである。生徒に慕われる先生って良いよなあ。わたしもそんな先生になってみたいものだ。ここは、先生として立派な態度を取るべきだろうか。きんさんの憧れの人のイメージを壊してはいけない。憧れの人かどうか知らないが、わたしに似ているのだから、そうであるはずだ。いや、そうであって欲しい。

 実はレジの金額がずっと気になっていたのだ。合計金額が「407円」と表示されていたのである。美味しそうなジュース1本とセブンスター2箱で407円のはずがない。セブンスター2箱だけで500円なのである。恐らくセブンスターを一個でカウントしたのだろう。。袋の中を見ると、セブンスターはきちんと2箱入っている。きんさんからレシートを受け取ったレシートを確認した。どうやらそのようだ。レジの打ち間違いである。
 ここは気が付かないふりをして、この場を離れよう。と思うところであった。黒いみやちょと白いみやちょがわたしの周りで戦っていた。黙っていれば250円の得をする。納得がいかないことに7月からタバコがまた値上げされるのだ。一箱あたりで20円の値上げである。これで12箱分を取り戻すことができるではないか。悪いのはみやちょではなく、小泉政権なのだ。気が付かないふりをして店を出てしまおう。と、黒いみやちょが主張する。
 しかし、白いみやちょも頑張っていた。コンビニのレジは全て記録されている。誰がレジを打ったのかも記録されている。ということは、棚卸の時にきんさんがレジを打ち間違ったことがバレてしまうだろう。これがバレたらきんさんが店長に怒られてしまうではないか。レジのきんさんが菅井きんなら、わたしも黙って250円の得をしていたかもしれない。しかし、ここにいるのは茶髪のショートカットでAカップのきんさんなのだ。

「こら、きんっ! おまえ、レジ打ち間違っただろう。まったく、これだから○○人は使えないなあ」
「ごめんなさいアル」
「誤って済むなら警察はいらねえ。おしおきだべえ」
「店長、やめてくださいアル……」
「ここが悪いのか、ここが悪いのか」
「亜、亜……」

 ってなことになると、白いみやちょが主張するのだ。いや、このみやちょは、あまり白くはなかったかもしれない。比較的黒めであった。このコンビニはイメクラではなかったのだ。まあ、いずれにしても怒られたら可哀想だろう。さらに「憧れの先生って実はセコイやつだったのね」と思われはしないだろうか。
 たしかにわたしはセコイやつである。しかし、わたしに似た先生はたぶん立派な人のはずだ。先生と呼ばれる人は、つり銭をごまかすようなセコいことをしていけない。そんな立派な人のイメージを壊すのは心苦しい。ニッコリと微笑んで追加の250円を渡した。「わたしに似た先生って、なんていいやつなのだろうか」と思った。きんさんもそう思ったに違いない。

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03.05.24 無謀の医師
 うぉー、おれは日本が好きだ。大好きだ。だって日本はすごいではないか。アジアの中にあって世界二位のGDPだ。日本よりも上なのは、世界でもアメリカだけだ。EUの中にだって、日本以上の国は無い。なにしろ日本はイギリスとフランスとドイツの3カ国を合わせた以上なのだ。日本は、戦争に負けてボロボロになった国だ。それなのに今では二位になっているのだから、すごいことじゃないか。
 経済だけではない。科学技術や工業技術もすごい。カミオカンデ、トリスタン、H-2A、MUSES-C、地球環境シミュレータ……、どれもこれもすごいスケールではないか。日本の自動車もバイクも良い。新幹線なんて40年も前からあるのだから、もうビックリだ。VTRもDVDもプラズマTVも液晶もデジカメも日本の技術ではないか。次は有機ELか、カーボンナノチューブか。アメリカは他所の国から優秀な人間を集めてくるのだから、色々できて当たり前だ。でも、日本はほとんど日本人だけでやってるんだから、こりゃあスゲエぞ。ゲホゲホ。

 日本がすごいのは今だけの話じゃない。60年前もすごかった。だいたいアメリカとガチンコの戦争をしたのは日本だけだ。圧倒的な戦力のアメリカを相手に4年近くも粘った。ゼロ戦、大和、萌えるねえ。日本がアメリカとガチンコの勝負をしたから、アジアの国々は欧米の植民地支配から抜け出すことができたってもんだ。もし日本が無かったとしたら、アジアの人々は、今でも欧米に良いようにやられていたぜ。嗚呼、おれもゼロ戦に乗って戦いたかった。50年早く生まれていれば、チャンスがあったのになあ。
 アジアの中にこんな国があるんだから、おれもやる気が湧いてくるってもんだ。白人だからって偉いわけでもなんでもない。アジアの人間だってやればできる。だいたい戦前から人種差別を廃止させようと提案してきたのは、日本じゃないか。ユダヤ人をナチスの手から救った杉原千畝さんって人もいた。江戸時代が終わっても、日本人には侍魂が備わっているんだな。黄文雄先生、よく言ってくれた。あんたは正しい。ゲホゲホ。

 それに比べて中国は、未だに日本からODAを貰ってるくらいダメダメじゃねえか。だいたいアジアの国は日本の援助を受けているばかりじゃないか。日本に頼りっぱなしとは情け無い。
 そもそも中国は、中華思想に染まりきって近代化を行わなかった。国土のあちこちが欧米の植民地にされているってのに危機感が無かった。根拠が無い中華思想にすがって、おれたちの方が偉いんだと思っていた。だから日清戦争にも負けた。アジアの国々は中華思想に組み込まれているから、中華秩序の中で自分では何もできなかった。朝鮮に至ってはもう清の家来気取りだった。近代化を進める日本に対して「西洋の真似をするばかりで、東洋の精神を忘れてしまった恥知らず」なんて毒づいていたからな。ゲホゲホ。

 そんなことないね。日本人は日本文化の精神は捨てちゃいなかったぜ。実際日本は伝統を大事にする国だ。皇室が千年以上も続いているのはどういうことだ。法隆寺は世界最古の木造建築物だ。日本書紀だって残っている。他所から色々なものを取り入れるけど、昔のものを捨てるわけではない。取り入れたものを消化して、さらに既存のものと融合し、新たなものを作り出す。
 世界最古の女流小説と言われる源氏物語だってそうだ。漢字を取り入れただけでなく、それを崩して表音文字の仮名を作り、誰にでも読み書きができるように改良した。だから生まれた文学ではないか。そしてそれを大事に現代に伝えている。こういったところが日本が独自の文化を創った所以だろう。
 文化といえば、昔のものだけではない。日本のアニメやマンガは世界で認められているよなあ。「千と千尋」は良いねえ。手塚治虫は神様だ。プリクラやたまごっちなんてブームも作り出す。あとカラオケも。そういえば、浮世絵もブームになって、それが印象派絵画に影響を与えた。英語で漆器のことを「Japan」というくらいだ。まあ、「China」で陶磁器というのもあるけどね。ゲホゲホ。

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03.05.24 無謀の医師−2
 そんな日本にもうすぐ行けるんだ。楽しみだなあ。しかし、なんだかさっきからセキが出るな。ちょっと熱っぽい。このところ無理しているから風邪でもひいたか。ええと、なんだ。いや、まさかな。そんなわけがあるはずがないか。ええい、日本に行くぞ。だいたいここで旅行をキャンセルしたら、いつまた日本に行けるかわからないじゃないか。薬を飲めば平気だ。気合を入れて頑張ろう。とっとと仕事を片付けないとな。
 だいたい患者を放って日本に遊びに行くなんて行ったら、尊敬する野口英世先生に笑われてしまうではないか。まずは自分の職務をまっとうしないと。野口英世先生は、後世でその研究のほとんどが否定されてしまった。しかし、黄熱病を根絶しようと、危険を顧みず自ら危険地帯にまで乗り込んだ。そして、不眠不休で治療に当たった。その心意気が偉いんだなあ。おれも野口先生を見習わないと。

 さて、ようやっと日本に着いた。頑張ったかいがあったなあ。せっかくだから残さず見て回らないと。大阪だよ大阪。USJだ。日本にはすごいものがあるなあ。あ、これはアメリカのものだったか。でも、アメリカにまで行かなくても見られるのだから嬉しいよね。しかし、熱が収まらないなあ。ホテルで休もうか。いや、そんなもったいないことはできない。次行くぞ。おお、天橋立だよ。日本三景のひとつだな。うーん。良いね。解熱剤を売って見に来たかいがあったよ。おお、今日は姫路か。姫路城は美しいなあ。今度は小豆島か。ヤツメウナギの三倍すごいという二十四の瞳だあ。おれも大石先生の授業を受けたかったよお。今度は淡路島か。これがベッカムも泊ったホテルかあ。いや、ベッカムはイングランドだけどね。でもベッカムは好きなんだ。ああ、なんだかボーッとしてきた。ベッカムと一緒にプレイしているような夢を見てしまった。もうそろそろ限界かなあ。まあ、明日帰るから良いか。帰ったら病院に行こう。もう思い残すことないや。たとえ、おれがSARSで死んだとしても。

 なんて、台湾人医師の気持ちを代弁してみた。まあかなり大袈裟に書いてみたけど、よっぽど日本に来たかったんだろうなと。しかし、医師である。しかも、SARS患者を診ていた医師なのだから、SARSの知識くらい持っているはずだろう。自分がSARSにかかっているかもしれないと疑うはずである。そして、普通ならその可能性が高いと思うはずである。それなのに、大事を取って今回はキャンセルするくらいのことを考えなかったのかなあ。台湾から日本なんてすぐ来れるんだから、また次の機会で良いだろうに。
 強行したのは、「もしかしたら死んでしまうかもしれない。今回を逃すと次の機会は無いかもしれない」と思ったからだろうか。なんだか「AIDSにかかったらどうする?」と聞かれて、「どうせ死ぬんだからヤリまくる」と答える人のようだ。迷惑だなあ。マイ母なんて「なんでおまえなんかが日本に来るんだよお。バカァ」なんて怒りまくっていた。

 まあ、上に書いたくらい日本が好きで好きでたまらないという人だったら、その気持ちもわからなくもない。あまり批難するのは心苦しい。でも、やっぱり迷惑だな。サッカーの色々な行事が中止になってしまったではないか。参加国が感染地帯である東アジア選手権の中止は仕方が無いとしても、ポルトガルもナイジェリアも日本に来る予定をキャンセルしてしまったからなあ。セリエA等の各チームも日本に来るのを取りやめたところがいくつか。これで、もしコンフェデ杯の参加自粛を求められたらどうするんだ。
 それでも今までは、「日本にはSARSの疑い例や可能性例はあっても感染者はいなかった。SARSの危険性は欧米と変わりが無い」と言えたんだけどね。しかし、これで信用を一気に失ってしまった。SARSの感染地域から多くの人が入ってきているということを示してしまったからなあ。結果として今回の件も日本で伝染された人はいなかったけど、もし伝染された人がいたとしたら……、もう考えたくもない話である。

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03.05.19 お詫びのしるし
 昼前にりそな銀行のATMへ行ったら、ATMの脇にポケットティッシュが置かれていた。一緒に紙も添えてあった。


お客さまへ

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

このたび弊行は、預金保険方に基づき、財務基盤の再構築を図ることといたしました。

皆さまには多大なご心配をおかけいたしましたことを役職員一同深くお詫び申し上げます。

今後弊行は、公的資金導入による充分な資本増強を行ったうえ、新たな経営体制のもとで、全行一丸となって業務の運営に取り組んでまいります。

また今後の弊行の業務運営に際しては、政府・日銀からも充分な支援を得られる見込みです。

預金や借り入れなどのお取引をいただいておりますお客さまには、お取引の無いように全く変更はなく、今後もこれまでと同様にお取引いただけます。

皆さまには引き続きこれまで以上のご支援を賜りますよう、役職員一同こころよりお願い申し上げます。

平成15年5月

りそな銀行

 とのことである。ふむふむ。例の公的資金注入が云々というやつだな。で、これは「お詫びのしるしにポケットティッシュをどうぞ」ということか。どうしたもんだかなあ。ティッシュごときで「ああ、良いよ、良いよ。誰だって失敗はあるさ。落ち込まないで頑張ってくれ」というものでもなかろう。何しろ注入される額は一兆円とか言っているからなあ。国民一人当たり約一万円の負担だ。ポケットティッシュなんて10円、20円のものではないか。全然足りない。ええい、ポケットティッシュなんか要らんわい。おれは懐柔されないぞ。ゴジラがなんだ。モスラがなんだ。
 と言いつつ、持って帰ってくるのがみやちょである。まあね。普段はティッシュが配られていても貰わないことの方が多いのだけど、今日は持って帰ってきてしまった。いやはや、ここで晒し者にしようと企んだからである。もっとも、お詫びのしるしに高価なものをバラ撒かれても困るけどね。そのお金は何処から出ているのかと。

 しかし、銀行には困ったもんだなあ。いつになったらまともになるのだろうか。まあ、色々理由があるのはわかるけど、どうもね。役員達は責任取って全員辞めてしまえと思うんだけどなあ。なかなか辞めずに留まっているみたいだし、辞める時も多額の退職金を貰っていたりする。そもそも役員クラスに限らず、銀行員の給与は世間よりも高いんだなあ。地方銀行はいざ知らず、都市銀行だと30代で年収一千万円超えるのが普通と聞いたことがある。世間の倍くらい貰っているのではなかろうか。
 まあ、銀行員の給与など注入される一兆円から見れば微々たる金額で、これを世間並みに引き下げたところで経営的にはほとんど変わらないのだろうけどね。しかし、世間様への態度としては問題あるわなあ。もちろん景気が良かったら、いくら貰っても良い。しかし、今は経営危機の状態である。何年も前からずっと経営危機である。もうちょっと態度で示したらどうだろうか。

 たしかに経営危機に陥ったのは、不可抗力も大きいだろう。しかし、銀行以外の企業が経営危機となったら、給与・ボーナス大幅カットで、年収が半分になるなんてことも珍しくないんだがなあ。不可抗力であろうとなかろうと大幅カットである。自分の身を削らないから安穏としてしまっていると。これがバブル崩壊後から何年経っても経営が改善しない理由だと思うんだが。
 もし、「来年度から給与を30%カットします。年収は平均で七百万円になります。退職金の上限は二千万円です」なんてお触れが出たら、「ええ、そんなんじゃ生活できなーい。小泉は無能だあ。庶民をバカにしているう」なんて暴動を起こすんじゃなかろうか。まったく同情はできないが。でも、前に銀行と竹中氏がもめた時もそんな感じだったからなあ。銀行以外の世界を知っていても、実感として持っていなさそうな気がする。それが中小企業への貸し渋りや貸し剥がしだったりすると。

 まあ、経営が危機に陥ったものは仕方が無い。公的資金の注入も止むを得ないだろう。しかし、役員クラスの人は、最早楽隠居できるだけのお金を貯め込んでいるはずである。退職金を返上して辞めていただくしかないだろうな。というか、55歳以上は全員リストラで良いんじゃないのか。役員でなくともそれくらいの年代の人は、年金が支給されるまでの10年くらい食っていけるだけの金は持っているはずである。もし持っていないとしたら今まで贅沢のし過ぎである。財産を処分してなんとかしないと。
 若手にしても、30歳以下だったらまだ何処でも仕事に就けるだろう。半分くらい首を切っても良いだろうな。辞めて人手が足りなくなった分は、変わりに今職が無くて困っている人を雇ってあげれば良い。半分の給料でも喜んで働くと思うぞ。


 とまあ、銀行に悪態をついてしまった。銀行の人が見ていたら怒るかなあ。でも、貸し渋りや貸し剥がしで困ってしまった人も多い。会社が倒産したとかリストラされてしまったとか、銀行側にも同じ境遇に遭う人がいないとなあ。そもそも、今の日本の景気が悪いのは銀行によるところが大きい。世間の常識から乖離してしまっていることに気がついていないのであれば、少しは悪態をつかれた方が良いのではないかと思う。まあ鼻で笑うかもしれないが。

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03.05.13 箱だらけの同居人生
 というわけで、ゴールデンウィーク後半に掃除ができなくなってしまった。何をしていいのかわからない。いや、このゴールデンウィークにはもうひとつ計画があったのだ。それは何かというとロボット作りである。「週刊Real Robot」の付録である。デアゴスティーニ。

 それにしても、最初このシリーズを買うかどうか悩んだ。完成までには60号まで買わないとならないらしい。1年2ヶ月の長丁場である。しかも、全部買うと7万円を超える出費となる。高いロボットだ。しかし、それよりももっと恐いのは買い忘れである。買い忘れたら、それまでの投資がアホになってしまうのである。いや、アホちゃいまんねん。パーでんねん。それまでの投資がパーになってしまうのだ。
 それでもペーになるよりは、マシだろう。わたしは芸能人の誕生日なんてほとんど知らないからなあ。わたしはロボットには多大な興味がある人なのだが、ロボットの作り方がよくわからない。ソフトウェア側に特化している人なので、ハードウェアには滅法弱いのである。そこで、どうすればPCで制御できるハードウェアが作れるのか知りたかったところだ。やるしかないではないか。

 買い忘れに関しては実績がある。「隔週刊モトコレクション」だ。バイクの置物が付いてくるというものである。あまり自覚はなかったが、わたしはコレクションが好きな人のようだ。最初にひとつ買ったら、全部揃えないと気が済まないのである。部屋のスペースを省みず、すぐに全部集めたくなってしまうんだなあ。そういえば、仮面ライダーカードもそうだった。
 もっとも、仮面ライダーカードは、全部揃えられなかったけどね。シリーズ第一弾はかなり長期間店に置いてあったけど、シリーズ第三弾はあっと言う間に売り切れてしまった。1ヶ月もしないうちにほとんどの店から消えてしまったのである。箱買い(ダンボール箱ごと買うこと)も3回くらいしたんだけどなあ。第三弾はかなりの欠落カードが出てしまった。
 で、「隔週刊モトコレクション」はどうだったかというと、1号から16号まで買ったのだけど、そのうちの6号と14号を買い忘れてしまったのだ。これは隔週刊だったので、どうも発売日を忘れがちになってしまった。それに近所の書店では、前号と合せて常に2号分置かれていた。それで、妙に安心してしまい、所持金が少ない時などは書店で見かけても「お金が入ってからで良いか」と見送ってしまうこともあったのだ。6号と14号については、気が付くと既に売り切れてしまっていたんだなあ。

 さて、「週刊Real Robot」である。ゴールデンウィーク後半開始時点で8号まで出ていた。これを1号の分から8号の分まで、ゴールデンウィーク中に一気に作ろうと思ったのである。その様子を写真に撮りながら、レポートをまとめあげようという計画だったのだ。しかしながら、部屋がこの状態ではどうしようもない。部品をなくしたら困る。作業スペースを確保せねば。しかし、PCのパーツ類が散乱しているこの状態では、ゴールデンウィークにロボットを作るのを断念せざるを得なかったのである。

 しかし、このデアゴスティーニものに共通して言えるのは、後になればなるほど大変なことになるということである。箱がどんどん増えていくのだ。本棚に飾ろうとしても、あっと言う間に棚が埋め尽くされてしまう。収まりきらなくなった分は床に進出するのだが、それも回を進めるたびに床が埋まっていき、ついには人間様の居住スペースがなくなってしまうのである。早いところ手をつけないとなあ。
 実は「隔週刊モトコレクション」を買った時がそうだった。冷静に考えれば予想できることだけど、どうも最初の第1号を買う時はそこまでの想像力が働かなかったらしい。これでは無計画にバイバインを使って、どら焼きに部屋を埋め尽くされたのび太のことを笑えないではないか。のび太並の頭脳を持つみやちょである。静ちゃん並の女子にお友達になってほしい。

 とにかく部屋の整理をしておこう。捨てられるものは捨てないと。ターゲットは「隔週刊モトコレクション」である。買うには買ったが、箱を積み上げておくだけで中身を取り出していなかったのだ。本当に欲しくて買ったのか疑わしいところである。それはともかく、とりあえず箱から中身を取り出して、箱を捨ててしまおう。これだけでも当面の「週刊Real Robot」を置くスペースは確保できるはずだ。

 そして、箱から中身を取り出している時に気がついた。これって45号までのシリーズだったのね。17号を買おうと思って書店に行ったら置いてなかったので、てっきり16号までで打ち切りになったのかと思っていた。17号以降は定期購読の申し込みをした人の分だけ書店に入荷していたようで、通りがかりの人は買えないことになっていたようだ。その定期購読の申し込み用紙が15号と16号に入っていたのである。ちゃんと中身を見ておけば、その時に気が付いたはずなのに。やはり、買ったら買いっぱなしというのは良くないということだ。
 デアゴスティーニのサイトを見ると、このシリーズはまだ続いていて、後3、4回発行されるようだ。バックナンバーもまだある。もちろん買い忘れていた分もある。ということは、コンプリートできるということだ。しかし、33号分まとめて買うとなると4万円の出費である。一気に買うのはきつい。しかも部屋がさらに箱だらけになってしまいそうだ。うーむ。


 試しに、捨てる予定のフルタワーPCケースと「隔週刊モトコレクション」の箱と「週刊Real Robot」の箱を一箇所にまとめてみた。どうだろう。「週刊モトコレクション」の恐ろしさがわかるだろうか。たった14号分だけで、これだけのスペースを占領してしまうのである。バックナンバーのまとめ買いを躊躇しているのも理解できるだろう。「週刊Real Robot」については段々薄くなってきているのでまだ救われているが、60号まで行く頃には大変なことになっているのは間違いない。
 セブンスターの箱を置いていないのでスケールがわかりにくいかもしれないが、これらの高さは、わたしの胸と腰の間くらいの位置にくる。体積では丁度幼稚園児一人くらいだろう。幼稚園児でわかりにくければ座敷童子である。たとえば、あなたの部屋に座敷童子がいると思えば、その邪魔さ加減がわかるというものだ。座敷童子と同居生活したいなんて誰も思わないだろうから、わたしの苦労もわかっていただけるだろう。

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03.05.09 廃物だらけの部屋人生
 さて、DVD±RWドライブを買ったのは良いのだけど、やはり納得がいかないのである。何か良い手は無いだろうか。ヨドバシカメラの割引券には、商品の指定が無いものが一枚だけ含まれていた。一万円以上の買い物で500円(だったかな?)の割引がされるというものである。オールマイティカードだ。ポーカーにおけるジョーカーだ。いや、UNOにおけるDraw4の方が近いかもしれない。切り札といっても過言ではない。ここは切り札の使いどころだろう。
 しかし、一万円以上とは何を買えば良いのだろうか。一万円以上という制限は合わせ技でも良いのだけど、いざ買うとすると丁度良さそうなものがありそうでない。できれば、ヨドバシカメラに対してダメージを負わせたい。一万円を超える値段で、できる限り一万円に近い方が良い。さらに今後においても割引対象にしないようなものに使った方が良いだろう。その方が勝利者の気分に浸れる。それには何が良いかというと、やはりPCの自作パーツがベストではなかろうか。ポイント還元率も低いし、今まで割引対象になったことすらない。あまり安くしたくはなさそうな代物だ。

 PCパーツといっても、ハードディスクは余っている。マザーボードは欲しいのが無い。メモリは今のところ要らない。CPUを買うのもどうかと思う。というか、これらはまとめて買わないと意味が無い。今、MicroATXのケースがひとつ余っている。そこに余っているハードディスクを追加して、一台組み立てたいところである。そこで、MicroATXのマザーボード、Pentium4のCPU、PC2700のメモリといった構成を考えているところなのである。
 しかし、これらを合計すると5万円前後になってしまう。今はちょっと勘弁な金額だ。だからと言って、「とりあえず、今月はCPUだけ、来月はメモリ」なんてチビチビ買っていたら、全てが揃う頃にはCPUやメモリの値段が下がって、またしても敗北感に苛まされるだろう。メモリについては変動が激しいので何とも言えないところだけど、敗北するリスクが大きい。これらを一度に買う余裕ができるまで待つ方が懸命だ。

 結局買ったのは、セカンドマシン用のPCケースである。ミドルタワー、ATXのものである。PCケースは丁度1万円前後のものが多く、それらの中から選べば割引の効率が良い。実は、以前からPCケースを買おうと思っていたのだ。セカンドマシン用に今まで使っていたのは、フルタワーのケースだったのである。買った時は、「男なら、やっぱりビビーンとフルタワーをおったてなきゃ」と思っていたのだけど、これが微妙に邪魔なんだなあ。大きいのも収めるのになかなか苦労するのだ。ジッパーが……、いや、それ違う。
 フルタワーのケースならば内部の空間が広いので、パーツを入れ替えるのが楽だとか冷却効率が良いとか、メリットが色々あるように思ったけど、それほどでもないんだなあ。良く考えたらミドルタワーで組む人が大半なのだから、一般的なパーツはそれを前提に考えて作られている。ミドルタワーで困ることはほとんどないのである。フルタワーだと、むしろIDEケーブルが短く届かなくて困ったりすることもある。テンションバーが入っているので、意外と手を入れにくかったりする。おまけに工作精度が悪いのか、このPCケースはフタが妙にはめにくかったりするのだ。しかも、6年以上使ってきたので、さすがに薄汚れてきた。
 今までずっと「古いPCケースでも使えないことはないのだから余裕がある時に」と先延ばしにしていたのである。そこに割引券が降って湧いてきたのだから、今が買い時ということなのだろう。1万600円という微妙な値段のPCケースを買ったのだ。600円しかオーバーしてない。ヨドバシカメラへのダメージ率は高そうである。

 と言いたいところだけど、実はDVD±RWドライブを買った時、一緒に2.5インチ用のハードディスクケースも買ってしまったのである。USB接続。3980円。DVD±RWドライブと一緒ではなく、PCケースと一緒に買っていたら、もっと安いPCケースでも合わせ技で一万円オーバーを達成していたんだなあ。ちょっと敗北である。
 実は、昔のVAIOノートが起動しなくなってしまったのだ。まあ、昔のマシンなので放置しても良いのだけど、なんとなく気分が悪い。たぶん、ハードディスクが壊れたと思うのだけど、内部のコントローラの方かもしれない。原因を把握したかったのだ。それならハードディスクを昔のVAIOノートから取り出して、USBで接続できるか確認すればわかるだろう。もし、それでダメだったらハードディスクの方が悪いということだ。安いハードディスクを買って入れ替えれば良い。USBで接続できたら、そのまま持ち運び可能なハードディスクとして使えば良いのである。

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03.05.09 廃物だらけの部屋人生−2
 というわけで、ゴールデンウィーク前半は、DVD±RWドライブも含めて、組み立て人生ということになったのである。初日は運転免許更新人生だったので、この人生は2日目から開始した。まずはDVD±RWドライブの入れ替えである。これは簡単だ。さっくりと終了した。

 次は、セカンドマシンのPCケースの入れ替えである。これは結構面倒であった。何しろ一度全部バラして、また一から組み立てないとならないのである。とは言え、2時間もかからなかったけどね。ただ、あまり確認しないでバラしたので、コネクタの接続がわからなくなってしまった。基盤のプリントを見ればわかるだろうと思ってタカを括っていた。
 ところが、メインスイッチのコネクタにピンが無かったのには焦ってしまった。もしかして、コネクタを外す時にピンを折ってしまったのか。メインスィッチが入らないのでは、このマザーボードはもう使えないということではないか。CPUとメモリが勿体無い。ソフマップで中古品でも買ってくるしかないのか。SLOT1のマザーボードだけど、在庫があるかなあ。
 半分諦めながら、マザーボードの説明書をよく見たら、そこには最初からピンが無いのであった。一個ずらしてコネクタをはめるのね。で、HDDのアクセスランプ用のコネクタは縦にハメると。いやはや、前に組み立てた時のことを忘れてた。マザーボードの説明書は捨てられない。

 最後に旧VAIOノートのハードディスクである。封印を無視して旧VAIOからハードディスクを取り出し、USB接続のハードディスクケースに入れてみた。で、新VAIOノートにそれを接続。しかし、認識しなかった。セカンドマシンに接続。やはり認識しなかった。ハードディスクが悪いという結論と相成った。安いノート用のハードディスクを買ってこなければ。2.5インチのハードディスクは、1万2千円前後といったところだろう。ということは、割引券はこいつに使っても良かったのだな。って、まあこれは仕方が無いところである。

 さて、組み立て人生も終わったので、次は掃除人生である。ゴールデンウィークに掃除をしないで、いつ掃除をするのだ。と思ったのは良いのだが、すぐに途方に暮れてしまった。スペースが無いのである。パーツ類をしまっておく棚が無い。一時的に床に積んでおくか。といっても、床がこれまた見えないくらい埋まっているのだ。もっともわたしの部屋はカーペット敷きなので、床が見えないのは当たり前であった。
 そんな古典的なボケはともかく、外したパーツやパッケージの箱を床に置いたら、押入れの扉やパーツ類をしまっておくカラーボックスまで塞がってしまったのである。そして、床が見えないほどではないが、人間が移動できる範囲は部屋の半分といった具合に床が占領されてしまった。これでは掃除などできないではないか。

 一番の問題は古いPCケースである。フルタワーのケースは、こんなところでも邪魔な存在だ。こいつさえなくなれば掃除も捗るだろう。幸いにも今度の週末、5月3日は第一土曜日である。燃えないゴミの日だ。燃えないゴミといっても、わたしの住んでいるところでは不燃物という意味とはちょっと違う。たとえば、ペットボトルのキャップのようなものは通常のゴミ扱いで、ビデオデッキやラジカセ等、あまり巨大ではない粗大ゴミのことを燃えないゴミと言っているのである。これらを捨てる頻度は高くないはずだというわけで、毎月第一土曜日と第三土曜日の2回のみの回収になっていると思われる。
 フルタワーのPCケースは若干規格外のような気もするが、まあ回収してくれるだろう。というわけで、掃除はゴールデンウィークの後半に行うことにした。3日にこのPCケースを捨てて、すっきりしたところで掃除開始をするのだ。それまでは、この部屋の惨状も放置である。寝る部屋は別なので構わない。そうと決まったら、あとはゆっくりテレビでも見るか。

 といった感じで、ゴールデンウィークの前半は終了した。まあ、テレビを観ていたばかりでもないけど、なんだかんだ細々やっていたら、あっと言う間にゴールデンウィーク前半が終了してしまった。
 そしてゴールデンウィーク後半開始である。これがいきなり寝過ごしてしまったのだ。これにはびっくりした。ゴミの回収車が既に行ってしまったのである。あの邪魔なPCケースを燃えないゴミに出すことができなかったではないか。つまり、来週の土曜日まで、わたしの部屋に巨大なPCケースが鎮座していることになる。ガクリ。まるで、この部屋を掃除するなと言われているようではないか。じゃあ、掃除しねえぞ。こら。

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03.05.06 敗北だらけの買い物人生
 それにしてもDVD関連機器は、今手を出しにくい代物だと思う。実は先々月DVDプレイヤーを買ったのだけど、買った直後、なんとなく敗北感が漂ってしまったのだ。

 それまでわたしの部屋には、DVDが再生できる機器が3台存在していた。ひとつはPS2である。ひとつは、DVD+RWドライブを搭載したメイン(でもないけど)のPCである。もうひとつは、付属品にDVD-ROMとCD-RWのコンボドライブがついてきた昨年購入のVAIOノートである。別にCD-ROMドライブで充分だったのだけど、勝手に付いてきたのだから仕方が無い。つまり、わたしの部屋においては、PS2を接続しているテレビ、DVD+RW搭載のPC、VAIOノート、そのいずれでもDVDビデオの視聴が可能なのである。DVD再生環境が無駄に充実しているのであった。
 ところがリビングの方には、DVD再生環境が一切存在しないのである。これは困った。マイ母がDVDを視ることができないのだ。わたし一人だけ視ていたらズルいと言われてしまうではないか。しかし、そうは言っても、PCを移動するわけにいかない。PS2を移動すると自分の部屋でゲームができなくなる。VAIOノートならリビングに持ち込むことは簡単だけど、10インチ強の小さな画面では1メートル以内に近づかないと視ていられない。それでマイ母と二人で視るのは勘弁だ。VAIOノートにビデオOUT機能がついていたらリビングのテレビに接続して視られるのだが、残念ながらそれはついていない。ノートPCからビデオOUTができるようなものもあるけど、2万円以上も出して買うくらいならなあ。というわけで、DVDプレイヤーを買ったのである。

 たとえば、I-O DATAからこんなのが出てるのね。ノートPC用マルチモニタPCカード

 それまでは、「まあ本編の内容がわかれば良いだろう」ということで、一旦ビデオにダビングしたものをリビングのビデオデッキで視ていたのだ。しかし、困ったことに中にはコピープロテクションがかかっているタイトルもある。マクロビジョンというアナログコピープロテクションである。デジタルコピーのプロテクションは当然だとしても、アナログコピーについてもプロテクションをかけるのはどうかと思う。今時アナログコピープロテクションをかけていないものも多いのに、なんてアナクロな発想なんだろう。
 とわたしが思っても、実際にプロテクトがかかっているものがあるのだから仕方が無い。コピーガードキャンセラを使うという手もあるのだけど、それは違法だろう。ちなみに個人で楽しむ目的でのコピーなら問題無いとは言うものの、故意にコピーガードを外すのも違法だという。本当に個人で楽しむだけなんだけどなあ。もっともわたしの場合、目的からしてコピーガードキャンセラを買うお金を出すくらいなら、そのお金で素直にDVDプレイヤーを買えば良いのであった。

 それにしても悩んだ。どうせ買うならDVDレコーダーが良いよなあ。でも、今DVDレコーダーを買うのはどうしたものだろうか。すぐに値段が下がって、しかも性能が向上するのが目に見えている。もうちょっと待った方が良いだろう。多少の問題はあるけど、DVDの録画がしたいだけであれば、PCでもできる。せっかく専用ハードを買うならば、画質が良いものが欲しいところだ。しかし、DVDレコーダーの高級機を買うと二十万円近くかかってしまう。
 間に合わせに一万円台の安物プレイヤーを買うか。しかし、間に合わせにも程がある。PS2で視るよりは良い画質で視たい。プログレッシブ再生は捨てがたいだろう。映画を観るのがメインだろうから、ホームシアターセットを買えば完璧だ。いやいや、我が家のリビングは狭いのだ。そんなにスピーカーを置けないや。まあ、ホームシアターセットは後付けでそのうち買うことにして……、うーむ。
 でも、プログレッシブ再生のものだと2万円台の機種が最低クラスだなあ。ある程度のものを選ぶと3万円台になってしまう。将来的にレコーダーも買うだろうことを考えると、たかが再生専用機にそんなに出すのもなんだなあ。場所も取る。それなら、間に合わせにビデオOUTの機器を買って、VAIOノートをテレビにつなげればスペースも取らずに、しかも1万円くらい安く済むはず……って、それは最初に却下したのか。

 そんな堂々巡りを三十回ほど繰り返した後、結局プログレッシブ再生のDVDプレイヤー2万5千円也を買ったのである。しかし、どうも中途半端な気がしてならないのだ。あと1年くらいで、DVDレコーダーがどんどん下がってきて、再生専用プレイヤーは主流じゃなくなりそうな気がする。再生専用ビデオデッキを買ってしまったような敗北感なのである。
 でも、DVDレコーダーも2、3年後くらいには、Blu-rayレコーダーに主流を譲ってしまいそうな気もしてしまう。そう考えると、どうも今DVD関連機器を買うのは難しい時期なんだなあと思ってしまったのである。さらにヨドバシカメラの割引クーポン券である。あと2週間ほど待てば割引が効いたのになあと思うと、さらに敗北感が強くなってしまうのだ。まあ、千円の違いなんだけどね。

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03.05.06 敗北だらけの買い物人生−2
 なんとなく復讐したいところである。どうすれば復讐できるだろうか。割引クーポン券には「DVDドライブ割引券」もあった。わたしが所有しているのは、一年ほど前に買ったリコーのDVD+RWドライブである。今にして思えば、これも敗北感が漂う買い物であった。すぐに値段が下がることがわかっていたのだけど、ワールドカップの放送を永久保存したいという野望があったので、即行で買ってしまったのだ。
 ところがどうも満足な結果とならなかった。いくら調整しても、音ズレが発生したり、カクカク映像になってしまうのである。多少画質が悪いくらいならガマンできるけど、これはガマンがならなかった。この顛末記については、いずれ別な話で書きたいところなので割愛するけど、やはりドライブとPCの相性が悪いのだろうなあ。買うのを早まったか。

 と、打ちひしがれていたところにきて、秋頃から新製品のドライブが色々出てきた。やはり後発の方が良さそうに思えてくる。中でもやられたと思っていたのは、ソニーのDVD±RWドライブである。DVD+RWが主流になるか、DVD-RWが主流になるかは、色々要因があって正直予想が難しいところである。まあ、再生できるなら別に主流から外れてもDVD+RWで良いかと思っていたのだけど、両対応のドライブが出てしまったではないか。
 これは悩む必要が無くて良い。こいつを買えば、どちらに転んでも元が取れるだろう。今は必要でないけど、そのうち買いかえよう。DVD+RWも無駄にならずに済む。と、常々思っていたのである。それならば、こいつを買うのは今しかないではないか。というわけで、ソニー製品のDVD±RWドライブの箱を手にレジに持っていくと……

「ええ、割引券が効くのは、I-O DATAかメルコのドライブだけなんですよお」

 まあ、そんな気もしていたのだけど、一応ソニーの箱を持っていってみたのね。やはりダメだった。しかし、困ったなあ。たしかにメルコのドライブはソニー製である。実際にはほぼ同じ物ということはわかっている。しかも安い。でもなあ。こういう買い物ってのは、心意気だと思うのだ。多少高かろうと、DVD±RWドライブそのものを開発した本家本元のソニーに敬意を表したいではないか。
 リコーのDVD+RWドライブを買った時もそうだった。リコー製品は売り切れ中で、再入荷時期は不明な状況であった。リコー製ドライブを採用した他社製品は山積みになっていた。しかし、わざわざ再入荷されるのを待ってリコー製品を買ったのである。
 まあ、電子機器なんて部品がいくつもあって、実際には内製以外の部品の方が多いのだから、言い出したらキリが無いけどね。しかし、心意気ってものを失いたくないと思うのだ。開発者だって、消費者の心意気に応えようと思うからこそ頑張れるのだ。だいたい買い物の心意気を失ってしまった日本人が増えてきたからこそ、デフレがいつまでも続いているのである。日本人よ。買い物の心意気を取り戻せ。

 しかし、この状況はどうしたものか。ここは一発「割引なんか要らん」とソニー製品の箱をレジに叩きつけ……たら壊れるので普通に持って行き、ふふんとキャッシュで払ってしまおうか。とも思ったのだけど、割引券を使い切れなかったというのも負けた気がしてしまう。結局メルコの製品を買ってしまった。元々五千円も安い上に割引も効くからなあ。わたしも言う程、心意気が無いのである。なんだか勝負に勝って相撲で負けたような敗北感が漂ってきたのであった。

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