02.08.31 ワールドカップ観戦記
 この間の日曜日は、横浜の競技場までワールドカップを観に行ってきた。決勝戦である。オランダ対イングランドなのである。なんでもワールドカップは2種類あるらしい。派手なのとそうでもない方だ。6月に行われたのは派手な方で、日曜日にわたしが観てきたのは、そうでもない方なのである。
 なんのことだかわからない人は、INAS-FIDサッカー世界選手権大会のサイトを見るといいかもしれない。知的障害者だったかな。そういう人達のサッカー大会なのである。オリンピックに対するパラリンピックのようなものと考えれば良いだろうか。って、最初からそう書けばよかったか。

INAS-FIDサッカー世界選手権大会

 それにしても、もう少しきちんと日程等を調べておくべきであった。そうでもない方のワールドカップは東京都と神奈川県が会場で、町田市の陸上競技場でも何試合かやっていたのだ。近場の試合が多い。夏休みなのだから、もっと色々観に行けただろう。しかも入場料は無料である。せいぜい数百円の電車代とビール代程度で済むのだ。失敗した。
 それにしても、このサイトはいい加減というかなんというか、町田など競技場の写真は大会が終わっても「準備中」のままであった。サイズが小さく、何でも良さげな写真なのだから、ちょっと競技場まで行って、デジカメでパチリと撮ってくれば充分だっただろうに。

 日曜日、だらだらしていたらキックオフに30分も遅れてしまった。会場にあった看板を見ると、キックオフ前にも色々とイベントをやっていたらしい。わたしが行った頃には、それらイベントのほとんどが店じまいで、かなり寂しいことになっていた。なんだか損してしまったようだ。そういえば横浜ではパンパシ水泳なんてのもやっていた。センター北の横浜国際プールが会場というから、パンパシ水泳を観に行った後、その帰りに横浜国際競技場に行くという手もあったかもしれない。まあ、パンパシ水泳は入場無料ではないし、チケットもそれなりに取りにくいことになっているだろうから、思いつきだけで行くのは難しいと思うけどね。関係ないが「パンパシ水泳」という略し方はどうにかならないものだろうか。カッコ悪い。

 ちなみにINAS-FIDサッカー世界選手権大会は、結構な賑わいであった。入場者数は2万7千人だったかな。平均的な横浜マリノスの試合よりも入っているくらいだ。テレビや新聞等ではほとんど報道されず、無視されたような形になっていたが、それでもこれだけの入場者が観に来るのだからたいしたものである。
 主催者も読み違えていたようだ。2万人以上の入場者だというのに場内の売店のほとんどを閉めていたのである。わずかに開いていた売店は非常に混雑していた。試合中はガラガラでほとんど待たずに買えるというのが普通なのに、この日は試合中でも長蛇の列なのである。ビールだけは売り子が回ってきていたので、なんとか買えたけど、弁当の類は買えなかった。腹が減って死にそうであった。

 試合の方は、前半1−0でイングランドがリード、さらに後半イングランドが追加点を奪う。終了間際オランダが意地を見せて1点を返すが反撃もそこまで、イングランドの優勝とあいなった。
 競技レベルは意外と高かった。スピーディな展開で技術の高い選手も多かった。さすがは決勝戦である。決して草サッカーレベルなどではなかった。他の試合結果を見た限りでは大差で負けたチームにさらに大差で負けたチームもあったりするので、下位の方は相当弱いのだろうけど、決勝戦で戦った両チームは、かなり本格的に訓練されているように思われた。これほどのものだとわかっていたら、もっと観ていたのになあ。「もうひとつのワールドカップ」だなんて、そんな貶めるような言い方をしなくても良いくらに楽しめた。
 印象に残った選手は、オランダの左サイド。キレの良いドリブル突破が何度もあった。残念なことにメンバー表がどこにも無かったので選手名がわからないのであった。通常ならば、オーロラビジョンにメンバー表が延々と表示されているものだけど、それもなかった。良いプレイをした選手の名前をコールしたりできないのである。主催者はちょっと舐めていたのではないだろうか。

写真とムービー

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02.08.23 夏休み日記
 今週は夏休みであった。まるまる一週間休みなのだ。しかし、毎度のことながら、わたしの学習能力の無さにはあきれてしまう。だいたいいつも休みの終わり頃になって、あれこれしようと思っていたのが何もできていないことに気がつくのだ。いったい何のための休みなのだか。

 土曜日は、河川敷までサッカーをしにいった。帰ってきて稲本の試合を見て、それで一日が終わってしまった。ちなみにチームは1分2敗。しかも無得点。ワールドカップの時のフランスと同じ……、などというと格好良すぎである。日曜日は、その余波でぐったりしていた。

 月曜日は、マイ母が「ボウリングしよ。ねえ、ボウリングしよ」などというので、ボウリングに行ってきた。一年ぶりのボウリングである。それでもハイスコアで142が出たので満足であった。最低の方は言いたくない。何しろ一年ぶりなのだ。1ゲーム目は投げ方すら忘れていたようである。今年は、ハイスコアでもアベレージでも僅差ながらマイ母に勝つことができた。しかし、ゲームごとで見ると一勝三敗なのであった。なんだかイヤな65歳だなあ。というか4ゲームもやるかよ。
 ボウリングの後、ベーカリーレストラン・サンマルクへパン食い競争にいった。いや、パンが食べ放題なので食いまくったのである。焼きたてで結構美味かった。大量のパンで胸焼けになった後、ヨドバシカメラへ空気清浄機を買いに行った。今まで使っていた空気清浄機がダメになったとマイ母が主張するので、仕方なく買うことにしたのだ。壊れているように見えないけどなあ。
 でも、空気清浄機って、最近は結構安くなっているのね。前の機械を買った時の基準で考えて、2、3万円くらいはするものだと思っていた。いや、それくらいするのもあったのだけど、基本的な機能には大差がなさそうなので9千円のものにした。まあ、これくらいなら良いか。
 フィルターは2年持つと書かれていたけど、我が家の場合、そんなに持たないだろう。マイ母は一日中家にいるので、「一日にタバコを5本吸って」なんていう基準は軽くオーバーするからだ。一年に1回くらいの割合でフィルター交換することになるだろうか。半永久的にフィルターが使えれば良いのに。清浄機よ永遠なれ。

 火曜日は、単独行動でヨドバシまで行ってきた。で、パソコンを買ってきてしまった。ノートPCである。いやはや、前回の日記で無い袖は振れないとか書いておきながらである。舌の根も乾かぬうちにというやつだ。常々思っているのだが、わたしの舌は2枚あるのではないだろうか。たぶん、2枚目の舌の根は乾いていたのだろう。
 実は、かなり前からの症状なのだけど、PCカードの部分が壊れてしまったというか接触が悪くなってしまったのだ。使っているうちに接触したりしなくなったりする。ちょいとカードに横方向の力を加えると認識するのだけど、手を離すと認識しなくなってしまう。それが無線LANのカードだったりすると、通信中に急激なカードの抜き差しをしたということなのか、突如ブルーバックが出てPCが落ちてしまうことがあるのだ。こんなの使ってられないや。
 というわけで、USBの無線LANアダプタを使っていたのだけど、これがまた難物なのである。リソースを食いまくっているのか極端に動作が遅くなってしまう。マウスがまともに動かない。5秒ごとにカクカクと止まる感じでイライラしてくる。なんだかハードディスクがカリカリ言い続けているし、本体は妙に熱くなっていたりする。PCカードが使えなくとも、USB機器に代替することで騙し騙し使えていたけど、そろそろソニータイマーが本格的に発動する時期かもしれない。ハードディスクの容量も不足しがちになってきていることだし、やはり買い換えよう。
 ということだったのだ。買ったのは、PCG-SRX7F/PBという今まで使っていた機種の後継である。ダイナブックかメビウスか悩むところだけど、オプション品の類が前の機種と共用できそうな気がしたのでこちらにした。今のところ極めて快調ではある。しかし、これであと5ヶ月は緊縮財政になるだろう。

 水曜日は、新しいPCのセットアップに追われるはめになってしまった。無線LAN内蔵なのは良いけど、なんだか上手く通信できない。で、マニュアルを見たら、チャンネルは1から11までに設定してくださいとのことであった。現在使っている無線ルータは、14チャンネルを使って2Mbpsの製品と共用できるようにするというのがデフォルトで、わたしはそのようにセットアップして使っていたのであった。うーむ。つながらない原因はわかったけど、なんだかなあ。まあ、2Mbpsの製品は持っていないから良いけどね。
 で、無線LANがつながった後は、旧マシンのデータを新マシンの方へ転送する作業から始めた。ところがこれがいつまで経っても終わらないのである。途中、残り時間11万分などという表示が出て、口が開いたままになってしまった。それって何日かかるんだよ。
 まあ、転送は7時間弱で終わったけどね。3桁足りない400分程度。それでも遅い。この日は、ライブを観に行こうか、それとも町田で開催されている障害者ワールドカップ日本×韓国戦を観に行こうかと迷っていたのだけど、どっちも行けず終いになってしまった。

 木曜日はようやっとフリータイムかと思いきや、20時からU-20の中国戦があったのだ。このため、中途半端な日になってしまった。この日もマイ母は接待を望んでいて、中国戦が始まるまでの間にビリヤードに行くはめになってしまった。ビリヤードもしばらくぶりだったのでアレだけど、まあこれに関してはマイ母に負けることはない。事実上コーチングタイムであった。中国戦が終わったら22時。というわけで、この日も何もできずであった。

 金曜日は銀行回りであった。引き落とし口座への入金やら通帳記入などをしなくてはならなかったのだ。すっかり忘れていた。もっと早くに行くべきであった。世間では給料日前にあたる23日だから銀行は空いているはず。とタカを括っていたのだが、思い切り混んでやがった。よく考えたら、25日は日曜日なので、23日に振り込まれているのであった。銀行はどこも長蛇の列であった。

 てなわけで、今日は一週間のダイジェスト日記なのであった。しかし、何の変哲もない日記になってしまったなあ。いつも変哲ばかりの日記を書いているのだから、たまにはこういうのも良いだろう。友達よ。これがわたしの一週間の仕事……は、していなかったか。はあ、チュラチュラ。

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02.08.15 地下鑑賞ビデオ
 先週の金曜日は仕事が早く終わったため、町田のヨドバシカメラを冷やかしてきた。ヒューヒュー。もちろんその冷やかしではない。なにしろヨドバシカメラはカメラ屋さんであって、てれ屋さんではないのだ。恥ずかしがってくれないのだからつまらない。いや、テレビとかテレホンとかテレ関係も売っていたか。平静を装っていても内心てれてZIN ZINしているのかもしれない。

 それはともかく、ワールドカップで大金を使ってしまったのだ。お金をじゃかすか使ってしまったのだ。チケット代、ビール代、弁当代、交通費、記念グッズ代といった観戦に直接かかるお金の他に、ビデオデッキ、ビデオテープ、デジカメ、DVD+RWドライブ、DVD作成用PC、DVD作成用PC用液晶モニタなどにもお金を使った。げげっ、今計算したら合計で34万円も使っているではないか。
 まあ、PC本体に関しては他にも利用法を考えていたこともあって、今年の2月くらいから徐々にパーツを買い集めていた。ワールドカップがなくても使っていたはずのお金である。しかし、それ以外の分については、まさにワールドカップがあったがために使ってしまったお金である。34万円のうち、PC本体を除くと約27万円ほどになるが、それを5月、6月の2ヶ月間で使ってしまったのだ。なるほどお金が無いわけである。一ヶ月、二ヶ月我慢すればなんとかなるかと思っていたが、それくらいで済む金額ではなかった。

 というわけで、今はお金が無いのである。無い袖は振れないのだ。いや、袖がまったく無いわけではないが、かなり厳しい状態と言える。せいぜい半袖といったところだろうか。これがスーツならば、省エネスーツといった情けなさなのである。たしかにこの暑さでは長袖など着ていられないだろう。ひんやりしたいところである。というわけで、ヨドバシカメラへ冷やかしに行ったのだ。ひゅーひゅー。

 久々のヨドバシカメラはすっきりしていた。どうやら売り場の変更があったようだ。たとえば、2階のPCコーナーにあったノートPCが1階に下りてきている。2階のPCコーナーを拡充して1階と分けたのか。しかし、PCコーナーを広げたからには、別の何かが犠牲になっているはずである。ところがそれが何なのかわからない。どの商品も取扱量が減っているように感じないのだ。
 ほどなくして理由がわかった。階段ができていたのである。地下に下る階段だ。わたしが行かなかった2ヶ月弱の間に地下売り場ができていたのだ。建て直しもしないのに地下の売り場が突然できるなんて普通は考えられないのだが、勇者が「しらべる」コマンドを実行したのだろうか。うーむ。地下の倉庫だったところを売り場に改造したといったところだろう。

 さて、地下売り場ができて余裕が出てきたのか、各売り場はなかなか広々としたレイアウトになっていた。余裕ができたというよりも、持て余している感じがする。ノートPCなど1階だけでなく2階でも売られていた。どちらの階にも同じ機種が置かれていて、あまり意義を感じなかった。まあ、PCコーナーについては、これから周辺機器等を充実させていくつもりなのだろう。
 新しくできた地下売り場には、CDコーナー、ゲームコーナー、キーボードコーナーが移動していた。それともうひとつ新しいコーナーができていた。おもちゃコーナーである。そして、そのおもちゃコーナーにて、わたしの心は鷲づかみにされてしまったのだ。「釈お酌」である。

 釈お酌については、知っている人も多いだろう。釈由美子をモデルとした人形がお酌をしてくれるというものだ。別に欲しくはない。むしろ要らない。缶をセットする手間を考えると、こんなものでビールを注ぐのはまどろっこしいだろう。何やらおしゃべり機能がついているそうだが、合成音声とわかる程度の音質だ。発言内容は100種類以上あるそうだが、その出現は、ランダムに近いものだろう。釈由美子と会話をしている気分になどなれそうもない。話しかけても、虚しい酒になりそうだ。
 そもそも人形部分があまり釈由美子に似ていない。かといって、別の誰かに似ているわけでもない。しかも硬くて小さい。本物の釈由美子は、もっと大きくて柔らかいだろう。これでは触り心地も悪そうだ。何をどう楽しめというのだろうか。どうせなら実物大で柔らかくして欲しかった。そして、ただのお酌じゃなくてワカ……、けほん。

 そんな釈お酌のどこに鷲づかみにされたのかというとビデオである。釈お酌コーナーでは、販促兼機能説明のビデオがエンドレスで流されていたのだ。ちなみに、釈お酌の機能について詳しいのは、もちろん買ったからではなく、このビデオを見たからである。しかし、このビデオがなかなか笑える。思わず見入ってしまったのだ。
 実は東急ハンズにも釈お酌が売られていて、同じ内容のビデオが流されているのを見たことがあるのだけど、その時は閉店間際だったので全編見ていなかったのだ。今回ヨドバシカメラで改めてその全貌を見たのである。いやはや、釈由美子はすばらしいタレントだと思った。プロ魂を感じてしまった。

 しかし、販促ビデオまで作って、今期のバンダイは釈お酌にかなり力を入れているようだ。果たして売れているのだろうか。どうも今ひとつのような気がする。そこでふと思ったのだ。このビデオをつけて売ったらだろうだろうか。それならば、買う人がさらに増えるだろう。少なくともわたしは買う。本体は要らないがビデオが欲しい。
 と思ったが、よくよく考えるとビデオは1回見れば充分だ。そんなに長い時間のものではないので、すぐに飽きる。というわけで、まだ釈お酌のビデオを見ていない人は、是非一度見ておくと良いだろう。大きめのおもちゃコーナーなら、色々なところにありそうだ。なかなか笑えるぞ。

 クイ、クイ、クイ、クイ、釈お酌ーーー

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02.08.07 八月の部活動
 今年ももう八月かあ。早いもんだなあ。葉月である。りんごをかじると血が出てくるのは歯茎である。わたしは、てっきりまだ五月くらいかと思っていた。うーん。今日は五月九十四日か。ワールドカップは、まだ始まらないのかなあ。それにしても、五月って長く感じるよなあ。五月病にでもかかってしまったのだろうか。と思っていたのだ。しかし、気がついたら八月なのだから驚いた。そうか。どおりで最近暑い日が続くわけである。五月にしては暑すぎると思っていたのだ。
 とまあ、そこまでボケてはいないけどね。でも、まだ七月だという気はしていた。なんだかあっという間に月日が過ぎていく。だらだらと過ごしていると、あっという間に老人になってしまいそうである。乙姫様がいないので違うとは思うが、竜宮城にでもいるような気がしてくるのだ。いや、気の所為ではないかもしれない。何やら音が聞こえるではないか。もしかするとあれは乙姫様ではないのか? じょんろじょろじょろ……って、それは字が違った。

 それはともかく八月である。わたしもそろそろ現実を受け止めなくてはならない。八月になったのだから、何か八月らしい活動をするべきであろう。では何をするべきか。わたしは、こう見えても八月について深い知識を持っているのである。実は八月のエキスパートだったのだ。何を隠そう高校時代は、謎の部活動、八月部に所属していたのである。えへん。
 八月部には、特にこれといった義務は無い。とにかく一年を通じて八月らしい活動を行うのが八月部なのだ。だから、八月らしい活動については経験が豊富である。ここは任せてもらいたい。昔とった杵柄で八月らしい活動をしてみせようではないか。まずは初めに八月部の部歌斉唱である。さあ、皆さんご一緒に。

 ぶん、ぶん、ぶん、八月部♪

 八月部というのは無理がありすぎたか。お花が咲いているのは、お池の周りではなく、どうやらわたしの頭の中のようである。そもそも「八月らしい活動」とは書いてみたもののピンとこない。何をすれば八月らしいと言えるのだろうか。暦にちなんで行動すれば八月らしい活動ができるかもしれない。というわけで、とりあえず暦を調べたのが五日前、八月二日のことである。そして、調べてみてわかったことは、この日は「パンツの日」であるということだ。

今日は何の日

 パンツの日といっても、みんなで頭にパンツを被り踊り呆けるパンツ祭りが開催されるわけではない。上記のサイトによると「女性が本命の男性にこっそりパンツをプレゼントする日」なのだそうだ。うーむ。
 しかし、「こっそりパンツをプレゼントする」という光景がどうにも想像できないのである。こっそりなのである。どうすればこっそりパンツをプレゼントすることができるのだろうか。加えて巷間では八月二日がパンツの日であることを知っている人などほとんどいないと思われる。このふたつを併せて考えると、何やら不条理な空間を想像するに至ってしまうのである。

 パンツの日がバレンタインデーほど認知されていれば問題ない。ところがそうではないから大変なのだ。たとえば、バレンタインデーならば下駄箱を開けたらチョコレートの箱が雪崩を起こすという光景が目に浮かぶ。ならばパンツの日は、下駄箱を開けるとパンツが雪崩を起こすというのだろうか。それでは下駄箱が大山昇太の押し入れのようである。上履きの中にサルマタケが潜り込んでいそうで、履くのがちょっと怖い。
 一般的なオフィスには下駄箱が無いだろうから考えないことにして、たとえば机の引き出しに入れておくというのはどうだろう。書類を取り出そうとしたらパンツが出てくるのだ。もし、取り出すところを隣の席の人には見られたら、どう説明して良いものか判断に迷う。いや、説明はパワーポイントを使えば、比較的容易かもしれない。それよりも他の書類にサルマタケが紛れ込んでしまいそうなのが問題である。もし、「社外秘」の印が押された茶封筒の中にサルマタケが繁殖していたら、産業スパイもえらい迷惑なことだろう。

 オフィスの同僚でない場合はどうだろうか。たとえば、毎朝道端ですれ違う人だ。すれ違いざま目にも止まらぬ速さで、相手のポケットの中にパンツをねじ込むのだ。一瞬のことなので、ねじ込まれた方は気がつかない。駅のホームで電車を待っている時、ふと汗を拭こうとポケットの中からハンカチを取り出したつもりがパンツだったりするのだ。あだち充の世界ならば、偶然その場に居合わせた鹿島みゆきに平手打ちされてしまうではないか。そして、ポケットの中にはサルマタケだ。
 しかし、出勤時間が毎朝違うという人には、これも難しいだろう。古式に則って矢文というのはどうだろう。部屋でくつろいでいると、窓の外から突然矢が飛んでくるのだ。矢は壁に突き刺さる。すわ敵襲かと窓から顔を出し辺りを見渡すが誰もいない。壁に突き刺さった矢を見ると先端に何か巻きつけてある。それがパンツなのである。しかし、この手は使えないだろう。この時期はエアコンを使っているので窓は閉め切っているからだ。ガラスを割ってしまうではないか。それにサルマタケに覆われた矢では壁に突き刺さらない。

 もっとオーソドックスな手法があるか。皆が寝静まった深夜、煙突から忍び込むのだ。そして、枕元に置いてある靴下の中にパンツを入れていくのである。なるほど、これなら靴下にサルマタケが繁殖する以外の問題は無いだろう。翌朝、パンツの入った靴下を見ても、寝る前に惚けてモノグサな脱ぎ方をしてしまったとしか思わない。しかし、考えてみると、わざわざ靴下の中に入れる必要はなかった。普通に畳んで枕元に置いておけば良いのか。

 まあ、こんなことを考えていても仕方が無い。たしかにパンツを贈るのは八月らしい活動ではあるが、実行するのは女性陣である。わたしには何の参考にもならなかった。それでも、やるべきことが見えてきた。まずはタンスの中のパンツの枚数を数えることである。いつの間にか増えていないとも限らない。あとサルマタケの数も。

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