第56回 97.04.19くらい 『OSI基本参照モデル』

 OSI(Open System Interconnection)基本参照モデルというものがある。国際的な標準化団体であるISOいうのが定めたものだ。

 ISOというのは、工業規格のようなものを定めている組織である。まあ、JISの国際版みたいなものだ。特にコンピュータの異機種間接続の規約に関して力を入れている。そういうわけだから、既存のシステムがISOに従っているならば、どこのメーカーマシンを新たに手に入れても、既存のシステムを無駄にしなくて済むようになるというものだ。ユーザにとってはありがたいことである。
 しかしながら、実際には、各メーカー間の力関係やカケヒキでドロドロとした組織であることは、言うまでもない。自社の製品がISOの規格になれば儲けものなのだ。一生懸命各社がカケヒキしている。そんなわけだからISOの仕事は遅い。

 だいたいデファクトスタンダードなんて言葉が示すように、シェアを獲得した規格が世の中を制すのである。商品化され、既にシェアを獲得してしまったものをISOが後で検討して標準として定めるなんてケースも多い。それに対して遅れを取った企業がそれを覆そうとして、画策をしていたりしてドロドロするのだ。インターネットにしても標準規格のように思えるが、ISOの仕事が遅い為に研究者達が勝手に作ったもので、それをISOが後追いしているものである。

 それでも、規格が統一される分にはユーザにとってありがたいものだ。ISOの規格に適合したものを揃えれば、まず間違いがないのだから。ところが、ISOっていうのは何やら権威的な組織で、他人の会社の仕事のやり方にまで口を出す。本当は、そこまで決めているわけではないが、ISOに適合しようとして頑張り過ぎるとそうなってしまうのだ。まあ、国際的な仕事をしているメーカーの人なら誰でも知っているうざったい団体である。

 などということを言っていると、どこかのヒットマンに撃たれてしまいそうだな。こんなことは知らなくてもいい。なぜならば、情報処理試験には、こんな陰の部分など出てこないのだ。そう、明日20日は情報処理技術者試験の日である。
 情報処理技術者試験で重要なのは、ISOがOSI基本参照モデルを作ったということだ。ここ数年、情報処理技術者試験において、どのカテゴリでも必ずOSI基本参照モデルについての問題が出題される。これを知っているのと知らないのでは、得点が10点くらい違ってくるので要注意なのだ。

 OSI基本参照モデルっていうのは何かというと、先ほど言ったコンピュータの異機種間接続の為、つまりコンピュータ通信の為のモノなのだ。LANとかWANとかVANとかの規格を定めるのに、物理的なレベルからアプリケーションレベルまで7段階に分けて考えようといったものだ。それは、以下の表の通りとなる。

名称 内容 関連
第7層 応用層
(アプリケーション層)
 アプリケーションに関する部分だ。第1層から第6層までで定義できない部分について定義するなんて曖昧なものだ。まあ、将来的にも、どうしようもない部分と見ていいだろうね。アプリケーションなんて、どんどん変化するものだから。あ、ちなみに第7層と第6層に関しては、ISOでもどうしようかと言っているくらいで、まだ詳細は決まっていない。  
第6層 プレゼンテーション層  プレゼンテーションというくらいだから、相手に対して、いかに見せてやろうかというものだ。つまり、表現形式に関すること。画像データが、音声データが、圧縮形式がどうしたとか言うところ。  
第5層 セション層  会話、つまり、○○というメッセージが来たら、次に××というメッセージを返すんだよというようなことを決めるところだ。半2重や全2重の通信とか言ったことを踏まえて、次にどっちがメッセージを送ればいいのかということを決めるところだ。  
第4層 トランスポート層  ここが一番わかりにくいところだな。データ転送の制御をするところなんだが、まあ終端間でのことを決めている。終端間っていうのは、コンピュータ通信の場合、間にいろいろ中継するモノが挟まってくるんだが、その間のモノは考えず、最終的な送り元と送り先について考えようというコトだ。
 そのレベルでのフロー制御や誤り検出、あるいは到着したデータの順番を直すなんていったことを行うのだ。
TCP
ゲートウェイ
第3層 ネットワーク層  どこにデータを送ればいいかっていうのを決めるところだ。3者以上の通信だと、どこにデータを送ればいいかわからなくなるからな。IPヘッダみたいのを使って、データの宛先を指示するが、そのプロトコルを決めている。 IP
ルータ
X.25
第2層 データリンク層  こっちは、直接つながっている2者間での話だ。3者以上の通信でも、結局は、2者間の通信の積み重ねなのだ。
 難しく言うと「データリンクの確立」をするところってことだ。これはどういうことかというと、これからあなたと通信しますよってことを相手に伝える手順を決めているところだ。まあ、人間でも、いきなり話しかけられては、聞き漏らしてしまって困るというもんだからな。
 後、誤り検出だ再送だといったこともやる。人間で言えば、よく聞こえなかったから、もう一回言ってとかやるのと同じことだ。
ブリッジ
HDLC
CSMA/CD
トークンリング
第1層 物理層
(フィジカル層)
 物理っていうくらいだから、ハードウェア面の話だ。どんな線を使ってコンピュータをつなげればいいのかとか、電気的な特性、つまり何ボルトでどんな波形のデータを送ればいいのかということを決めているところだ。 リピータ

 ってな話なのだが、物理層と応用層についてはなんとなくわかるけど、他がちょっとイメージしにくい。どれが何番目にくるか、言葉だけからではイメージしにくいだろう。わたしも最初おぼえられなかったのだ。
 そこで、それぞれの頭の文字を取って無理矢理おぼえることにした。こういうのって、バカみたいで本当はイヤなんだけど仕方が無い。

物、デ、ネ、ト、セ、プ、応

 嗚呼っ、本当に馬鹿みたいだ。だいたい「物デネトセプ応」ってなんだよ。意味が無いじゃないか。

 そこで、一生賢明「物デネトセプ応」の意味を考えようとしたのだ。「応」は、「王」に置き換えて、「セプ王」なんていう王様が地球上のどこかにいることにした。その「セプ王」が、ワイロを受け取る時に「物でね」と言っているのである。馬鹿だねえ。でも、こうでもしないと、わたしはおぼえられないのよ。

 で、あんまり馬鹿馬鹿しいので、この状況をノートに落書きしてみた。


 それにしても国籍不明だな。この王様。だいたい王様のイスの資料が無いので良い加減だ。何なのコレ?

 ところで、今日のダジャレは何かというと、実は特に無いのだ。いや、だってね。たまには、人の役に立つようなページを作ろうかなと思ったわけよ。これで、情報処理技術者試験も10点UP間違い無しというものだ。というわけだから、みんな、明日の試験頑張れよ。

 というワケで、今日の分はおしまいだ。では、また会う日まで。


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