第43回 96.12.10くらい 『夢で逢いましょう』

 受験生のみなさん、こんばんは。勉強してる? ああ、これは愚問だったね。インターネットにつないで、「みや千代日記」を読んでいるからには、勉強しているに決まっているんだった。「みや千代日記」は、タメになるからね。受験生にはもってこいというもんだ。

 でも、念の為、お守りも買っておいた方が良いよ。古今東西お守りと言えばキムスメの陰毛なんだけど、みんな手に入ったかな? わたしの受験の頃はそりゃ大変だったさ。なかなかキムスメの陰毛を売っているところが無くってね。そりゃもう一晩中かけて探し回ったさ。でも今は、いいよね。キムスメの陰毛もブルセラショップで売られているという話だ。これで合格間違い無しだね。

 えっ! ブルセラショップで売られている陰毛は、ニセモノだって? ああいうところにパンツとか陰毛とかを売りに行く娘には、キムスメはいないってことか。ああ、これはオジサン一本取られたね。う〜ん。それじゃ、このオジサンの1本を君にあげよう。えっ、要らないって? それはそれは、どうも失礼しました。
 やっぱり受験のお守りなら太宰府天満宮に限るね。あそこの巫女さんの陰毛なら大丈夫だっていうものだ。巫女さんはキムスメじゃないとなれないらしいからね。それでも、気をつけた方がいいよ。中には紛い物もあるっていう話だ。わたしの聞いた話じゃ、キムスメの陰毛じゃなくて、菅原道真の陰毛が入ってたっていう話もあるからね。

 まあ、お守りも大事だけど、もっと大事なのはもちろん勉強することだ。でも、充分な睡眠も取りたいよね。勉強をすると睡眠不足で勉強の効率が悪くなるってもんだ。ところが、睡眠を取ると今度は勉強をする時間が無くなる。これは、困ったもんだね。そこで、この二律背反する問題を解決してくれる画期的な方法を教えてあげようと思うんだ。

 まず、用意するものは参考書。これはできるだけ薄い方が良い。そして枕。もう、わかったね。後は、参考書を枕の下に敷いて寝るだけさ。そうすると、夢の中に参考書が出てくるから、これを使って夢の中で勉強するというわけさ。名付けて「みや千代式睡眠学習法」っていうんだ。市販の睡眠学習器なんて買う必要なんて、まったく無いよ。
 ただ、ひとつ問題なのは、あんまり寝た気がしないということなんだ。朝起きると、一晩中勉強していたような気がしてならないんだ。まあ、実際一晩中勉強しているわけだから、しょうがないんだけどね。

 あっ、みんな信じていないなあ? でもね。こういう話があるんだ。あるメーカーの研究者が薄膜トランジスタの研究をしていた時の話だ。

 その研究者、あともう少しというところで、研究が煮詰まってしまったんだ。何しろトランジスタの膜が張らないんだ。徹夜で原因を調べていたんだけど、どうにもこうにもラチがあかなくなってしまったんだ。そこで、気分転換にひと眠りすることにしたんだ。その時、何を思ったのか、枕の下に梅沢富男のブロマイドを入れておいたんだ。ファンだったんだね。そういう趣味だったんだね。

 そうしてひと眠りした後、その研究者は叫んだんだ。
「わかった珪素が足りなかったんだっ!!」

 話を聞くと、やっぱり梅沢富男が夢の中に出て来たということなんだ。夢の中の梅沢富男が「夢芝居」を歌ったらしい。そして、サビの部分にかかった時、その答えが出てきたんだ。珪素不足で膜は張らないとね。

 あとね。これは、わたしの話なんだけど、パンを探していた時の事なんだ。寝る前にお腹が減ったのでパンでも食べようと思っていたんだけど、買ったはずのパンがどこにも無いんだ。仕方が無いので、そのまま寝ることにしたんだ。斎藤由貴のブロマイドを枕の下に入れてね。いや、別に井上陽水でもいいんだけど、わたしにはそういう趣味は無いからね。
 すると、やっぱりわかりましたよ。パンのありかが。それは、カレイの煮付けを作っていた鍋の中に入ってたんだ。いやあ、もう少しでパンの煮付けを作ってしまうところだった。斎藤由貴が「夢の中へ」を歌っていたんだ。探し物は、パンですか? 煮付けにくいものですか?

 他には、枕の下にヘビを入れてベンゼン環を発見した人の話もあるけど、その話は有名だから書かなくてもいいか。結局何を言いたいかというと、枕の下に何かを入れると、それに関連した夢を見るってことなんだ。だから、枕の下に参考書を入れて寝るのは有効だと思うよ。あっ、くれぐれも参考書は薄いのにしようね。じゃないと、首が疲れるから。

 というワケで、今日の分はおしまいだ。では、また会う日まで。


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