第21回 96.10.25くらい 『銀座の女』

 わたしは、あまり銀座を歩かない。なぜならば、あまり用事が無いからだ。だいたい銀座の物価は、高すぎるのだ。飯を食ったり買い物をしたりなどで、わざわざ銀座に行く必要などないではないか。まあ、銀座で唯一許せる店といったら、松屋くらいなものだろう。牛丼もチェーン店なら値段も安心だ。って、銀座の松屋って、その松屋じゃないのか?

 関係無いが、インドにマクドナルドが進出したそうだが、次にインドに進出するファーストフード店は、「吉野屋」ではないかと、わたしは密かに睨んでいるのだ。インド人は、牛が好きだからなあ。あれだけ牛を大事にする国民だ。大好きな牛がごはんの上にのっているのだから、きっと流行ることだろう。ちなみにわたしの予想は、当たった試しが無いというのが、一部では評判なのだ。エヘン

 話は戻る。この間、やっぱりいつまでも銀座嫌いではイケナイなあと思い、たまには銀座に出てみようかなと思ったのだ。わたしも、村の中では一番のモボだと言われた男だ。自惚れノボせて得意顔で、東京は銀座へと行ってみたのである。わかっているとは思うが、わたしはホモではない。モボだ。

 さて、銀座に行ったのはいいが、することが無いのに気が付いた。さっきも言ったように、わたしは銀座で買い物などするつもりはない。まあ、こういう時にはナンパに限る。一般的に銀座の女は、高めだと思われているが、そんなことはない。いや、まあ高めなのかも知れないが、一般的に高めはホームランボールだ。やってできないことはない。というわけで、ナンパにいそしんでみることにした。

 思うんだが、ナンパと釣りって、よく似ていると思うんだ。昔からナンパは、釣りに喩えられているのだ。だいたい相手の行動パターンを読んで作戦を立てるのが釣りの基本だ。エサを使って、時には撒き餌をしたり、いやエサを使うのならまだいいが、ルアーなんて擬似餌を使ったりする卑怯なヤツもいる。もっと卑怯なのでは、電気ショックで気絶させるなんていう豪快なやりかたもある。ええとこれは、法に触れるのか。
 また、食える魚を釣るのが好きな人もいれば、電話番号だけ聞いてバイバイなんていうキャッチアンドリリースの人もいる。近場で釣りを楽しみたいとか言って、コギャルを地方都市に放流して、素朴な在来種を駆逐してしまうハタ迷惑な人もいる。
 あるいは、海に行ってナンパする海釣りっていうもある。一方、山の中に入っていく渓流釣りなんていうのもある。もっとも渓流釣りの場合、高度なテクニックが必要で、そのひとつに女友達も一緒に連れて行くというものがある。それは、友釣りといって高度な技なのだ。
 もちろん、海、山ときはて、街中というのも忘れてはイケナイ。本来、ナンパというのは街中でするものだ。ここで問題だが、街中でするナンパはなんというか? (答え、ユキヅリ)

 ああ、くだらないダジャレに多くを費やしてしまった。で、ナンパはうまくいったかというと、もう見事にうまくいったのだ。あっけないくらいであった。さすがは、みやちょというものだ。わたしは、時に実力以上の力を発揮してしまうのだ。

 ところがだ。こんなに上手くいっては、世間の反感を買ってしまうというものだ。世間とわたしのバランスが保てないではないか。そうそうみやちょが上手いこと行くわけがないのだ。そう、思わぬところに落とし穴があったのだ。というのは、この娘、実はニューハーフだったのだ。つまり、ちんちんをちょん切っちゃった人だったのだ。これがホントの『銀座宦官娘』というやつだ。

 あの娘可愛や宦官ム〜ス〜メ〜〜♪     ……とくりゃ。

 というワケで、昨日の分はおしまいだ。では、また会う日まで。


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